22年だけで3本もアニメ化!人気マンガ家・山本崇一朗作品の魅力 多作ぶりもすごい
2022年に連載作品が3本もアニメ化される人気マンガ家の山本崇一朗さん。今回は山本さんの経歴や作風、そしてアニメ化3作品を振り返ります。
青春ラブコメの旗手・山本崇一朗
『からかい上手の高木さん』を始め、青春ラブコメの旗手として活躍するマンガ家・山本崇一朗さんですが、そのデビューは2012年6月と約10年前。ゲッサンの小冊子に掲載された読み切り『からかい上手の高木さん』が2013年には連載化されています。それと並行して、同誌でシスコンヤンキーの兄とキョンシーの妹によるコメディ『ふだつきのキョーコちゃん』も連載しました。
こうした多作ぶりは山本先生の特徴のひとつ。現在もアニメ化3作品をすべて同時連載中ということで、その執筆スピードは常人離れしています。また思春期の男女のもどかしい様子を扱ったショートストーリーが巧みなこと、おでこがチャームポイントのヒロインが多いこと、そしていずれも気軽に読めるほのぼのとした作風なのが魅力でしょう。
歯ごたえのある大作や画期的な意欲作も楽しいものですが、その合間に楽しむのにちょうどいい、安定感と安心感があるからこそ山本さんの作品はこれだけアニメ化されるのかもしれません。今回紹介する3作品も、いずれも肩の力を抜いて読めるものばかりです。
●『からかい上手の高木さん』
現時点で山本さんの代表作と言えるのが、ゲッサンで連載中の『からかい上手の高木さん』です。本作は山本さんの出身地である瀬戸内海の小豆島にある中学校が舞台で、隣の席になった女の子・高木さんに何かとからかわれる男の子・西片の日常を描く青春コメディ。
『からかい上手の高木さん』はさまざまな手段でからかい続ける高木さんと、どうにか一泡吹かせようとするも失敗し続ける西片のふたりの「からかいバトル」が微笑ましく、2018年にアニメ化するとたちまち大人気に。現在、第3期にあたる『からかい上手の高木さん3』が放送されており、初夏には『劇場版 からかい上手の高木さん』の公開も予定されています。
また『からかい上手の高木さん』はほかの作者によるものも含めて、スピンオフマンガも展開中。大人になった西片と元高木さんに、ふたりの娘であるちーも加わった『からかい上手の(元)高木さん』がマンガワンで連載されており、そのほかにも高木さんのクラスメイトの女子たちによる日常ショートストーリー『あしたは土曜日』や、同メンバーが恋バナに花を咲かせる『恋に恋するユカリちゃん』も連載されていました。特に『からかい上手の(元)高木さん』は西片役の梶裕貴さんや高木役の高橋李依さんも、インタビューでアニメ化を望むコメントをしており、その可能性も少なくなさそうです。