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「殴ったね、親父にも~」←実は言ってない? 「ファーストガンダム」の勘違い3選

数々の人気キャラクターや名言によって、国民的知名度を誇るロボットアニメ『機動戦士ガンダム』。今さら全話見なくてもどんな作品か把握していたつもりの筆者でしたが、きちんと履修すると勘違いだらけでした。「あれ、思っていたのと違う?」と初見で感じたポイントを3つ紹介します。

「殴ったね! 親父にもぶたれたことないのに!」の真相

『機動戦士ガンダム』の主人公、アムロ・レイ。画像は『機動戦士ガンダム アムロ・レイぴあ』の表紙(ぴあ)
『機動戦士ガンダム』の主人公、アムロ・レイ。画像は『機動戦士ガンダム アムロ・レイぴあ』の表紙(ぴあ)

 あらすじや名シーンを知っているからこそ、なんだかんだ観たことがない人も多そうな『機動戦士ガンダム』TVアニメ版。20代後半の筆者も両親から概要やストーリーは教わりましたが、作品をちゃんと観たことはありませんでした。

そんな折、2022年6月3日に新作アニメーション映画『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』が公開されると知りました。本作はTVアニメ版15話に該当するエピソードだといいます。「ファーストガンダムを履修する良い機会だ」と思った筆者は、『ククルス・ドアンの島』予習のために15話まで見てみたのですが、「あれ、イメージと違う?」と感じたシーンだらけでした。とくに衝撃を受けた、3つのポイントを紹介します。

 まず驚いたのは、主人公アムロ・レイの有名なセリフ「殴ったね! 親父にもぶたれたことないのに!」が厳密には存在しなかったこと。第9話「翔べ! ガンダム」をきちんと見ると、「殴ったね!」と「親父にもぶたれたことないのに!」は別々のセリフだとわかりました。しかも2つのセリフは約2分離れており、アムロとブライト・ノアの会話や、別の戦闘シーンが挿入されています。

 さらに筆者が感動したのは、視聴後にセリフの印象がガラッと変わったこと。「殴ったね!」だけ聞くと意気地なしに見えるアムロですが、第9話までの流れを踏まえると感情移入できるセリフだとわかります。

 戦争に巻き込まれ、自分の意志とは関係なく出撃を迫られるアムロ。心身ともに限界が来ていた状態で殴られれば、言い返したくもなるものです。ちなみに、有名な「アムロ、行きまーす!」のセリフも、15話時点ではまだ登場していません。

 続いて勘違いしていたポイントは、アムロたちが乗る戦艦・ホワイトベースの艦長が、最初はブライトではなかったこと。第1話「ガンダム大地に立つ!!」ではパオロ・カシアスという別の艦長が存在していました。

 ジオン軍からの奇襲を受けたとき、偶然ホワイトベースに乗っていた19歳のブライト。正式な艦長だったパオロが負傷してしまったため、ブライトが艦内の指揮をとることになります。しかしパオロの出番も第4話「ルナツー脱出作戦」まで。以降は、ブライトが暫定的に艦長として働きますが、15話時点でもまだ地球連邦軍から正式な艦長に任命されてはいません。

 3つ目に意外だったのは、重要キャラだと思っていたガルマ・ザビの出番が短いこと。シャア・アズナブルの友人であり、ジオン公国の権力者であるザビ家の人間として有名なキャラクターですが、出番は第5話「大気圏突入」から第10話「ガルマ散る」までなのです。

 地球に降下してきたホワイトベースを準備万端で迎え撃ち、戦いの恐ろしさをアムロに痛感させたガルマ。シャアとの関係性や束の間のラブロマンスなど見どころが多く、登場時間以上の存在感を残していました。

 今回、筆者が視聴したのは15話まででしたが、第12話「ジオンの脅威」から登場しているランバ・ラルなど、ほかにも有名キャラな割に出番が短いキャラクターも多いとか。登場した時間を改めて数えてみるのもおもしろそうです。

 初見の方もちろん、すでに履修済みの方も久しぶりにTVアニメ版を見ると驚くポイントがあるはず。各種配信サイトでも視聴できるので、『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』予習を兼ねてチェックしてみてください。

(ハシビロコ)

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