近寄りたくない『ジョジョ』の情緒不安定なキャラ4選 泣いたりブチギレたり忙しい…
『ジョジョの奇妙な冒険』には、特異な精神構造のキャラが多数出てきます。吸血鬼、殺人鬼、漫画家……さまざまな人物のなかでも、特に異彩を放っていた情緒不安定なキャラを紹介します。
「眼輪筋」がピグピグしてしまう由花子さん
『ジョジョの奇妙な冒険』には強い精神力を持ったキャラが数多く登場しますが、なかには精神は強いけれど、それ以上にクセ者だったキャラもいます。今回は『ジョジョ』登場キャラのなかで、特に「情緒不安定」だった4人を紹介します。
●2部……急に泣き出す柱の男・エシディシ
2部で数千年の眠りから復活した「柱の男」のひとり・エシディシ。「怪焔王(かいえんのう)の流法(モード)」を操り、加熱した自らの血液を使って数々の波紋使いたちを殺してきた強者です。しかし、彼がいちばん有名なのは、ジョセフと戦った際の号泣描写でしょう。
ジョセフに出し抜かれて腕を切断された彼は、怒り狂うのかと思いきや、突如として大粒の涙を流し、「HEEEEYYYY」「あァァァんまりだァァアァ」と泣きわめき出します。その後「フ— スッとしたぜ」とクールな表情に戻った彼は、激昂しそうになるとあえて泣きわめいて頭を冷静にする……と説明するのでした。
この大号泣のコマのエシディシの顔はさまざまなパロディの対象になっていますが、直面したジョセフはその不気味さに戸惑い、相手の心理を読んで戦うスタイルを乱され苦戦します。しかも一度敗北したかと思いきや、エシディシは脳だけになって生き延び、カーズたちに「エイジャの赤石」を届けるためにスージーQの体まで乗っ取るなど、凄まじい執念を見せました。
死の間際のハイテンションぶりも強烈ですが、彼はあくまでも仲間たちのために行動していたのであり、その心意気と必死に生きようとした執念にはジョセフも敬意を払っています。
●4部……シリーズ屈指のプッツンキャラ・山岸由花子
4部で広瀬康一にベタ惚れしている美少女として登場した山岸由花子は、とんでもない「プッツン」女子として有名です。一応同級生の女子や目上の人を「さん」づけで呼ぶなどの常識はありますが、思い込みが激しく、暴走すると留まることを知りません。
康一のためにひと晩で手編みセーターを作り、朝イチで市場まで行って超高級食材の弁当をこしらえてくるなどは序の口。仗助たちが幻滅させようとあえて康一の悪口を聞かせると、とうとう康一を理想の男性に更生させようと連れ去って監禁してしまいます。行動力の高さは見習いたいですが、初登場エピソードでは精神力の強さゆえの凄まじい威力を持ったスタンド「ラブ・デラックス」の描写など、その異常さが際立ちました。ブチギレて、「眼輪筋」が震える場面も強烈です。
その後、辻彩の「シンデレラ」のエピソードで康一と両想いになり、多少は丸くなったのか、仗助と億泰とカフェでおしゃべりしている普通の女子高生らしい場面も描かれています。また、『岸辺露伴は動かない』のエピソード「D.N.A」では仲のいい片平親子を心配して、露伴に相談しに行く優しさも見せました。ただ、露伴先生が依頼を断ると、「破滅してひとりぼっちで野たれ死ねばいい」と吐き捨てるなど、性格は相変わらずのようです。