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最新「鬱マンガ」3選 胸糞悪いのに、読み進める手は止まらない…

読むのがつらくて止めたいけれど、読まずにはいられない中毒性が魅力的な「鬱マンガ」。そのなかでも、最新の「鬱マンガ」を3作品ご紹介します。

読むのがつらい、でも読みたい

「鬱マンガ」と言われて思い浮かべる作品はありますか? 読んだ後にさまざまな感情が押し寄せてくる、あの感覚は多くの人がハマってしまう理由なのかもしれません。読むのがつらいのに読まずにはいられない、不思議な中毒性がある最新「鬱マンガ」を3作品ご紹介します。

●今度こそ、ぼくが助けるっピ! 『タコピーの原罪』

著:タイザン5『タコピーの原罪』上巻(集英社)
著:タイザン5『タコピーの原罪』上巻(集英社)

 ハッピー星人・タコピーはお腹が空いているところをしずかちゃんに助けてもらいます。パンをくれたお礼をしたいタコピーは、ハッピー道具で喜ばせようと頑張ります。ある日、傷だらけになったしずかちゃんにタコピーが「仲直りリボン」を渡した数時間後のことです。その「リボン」を使って、しずかちゃんが自殺してしまいます……。

 タコピーは無垢だからこそ、素直に感情で行動してしまい、読み進める手を重くする鬱展開へと導いていきます。人それぞれの幸せのかたちに、生きることの難しさを感じさせるストーリーで、読んだ後は「この幸せは、何かの犠牲の上に成り立っているのではないか」と感じずにはいられなくなってきます。

 上巻、下巻の合計2巻で完結する短い物語のため、気軽に手に取りやすいです。下巻に収録されている16話の「あるページ」でタコピーが透けて見える、とネット上で盛り上がっていました。紙で読む人しか実感できない、粋な仕掛けが施されています。

●なあ、変なこと聞いてもええか? 『光が死んだ夏』

著:モクモクれん『光が死んだ夏』(KADOKAWA)
著:モクモクれん『光が死んだ夏』(KADOKAWA)

 幼なじみでずっと一緒にいる、よしきと光(ヒカル)。ある日、山に行くといった光は一週間もの間、行方不明になっていました。戻ってきた光は、その期間の記憶が一切ないといいますが、よしきはそんな光に違和感をおぼえます……。

 読者の見方によって、恋愛としての愛情なのか、友達としての愛情なのか、とらえ方が変わってくる作品です。要所要所に出てくるセミやカエルの声が、作品の不気味さをさらに引き立てています。ありえないオカルトだと分かっていても、本当にありそう、と感じさせるリアルな描写が読者の心をわしづかみにしています。

●助けてくれた人がいい人とは限らない『ヒロインは絶望しました。』

著:千田大輔『ヒロインは絶望しました。』第1巻(講談社)
著:千田大輔『ヒロインは絶望しました。』第1巻(講談社)

 ギャルだけど、からみやすくてかわいいとクラスメイトから人気が高い・渋谷明。ある日突然、見知らぬ森に飛ばされた明は、巨大なクマに殺されてしまいます。しかし次の瞬間、飛ばされる前にいた場所に戻っていました。その後も、何度も森に飛ばされては殺される恐怖が続き、耐えられなくなった明は屋上での自殺を決意します。その屋上がきっかけで出会い、一緒に飛ばされてしまった秋葉歪のおかげで、初めて死なずに現実に戻ることができたのですが……。

 秋葉は超がつくほどの「クズ」で、明のサポートを条件にさまざまな要求を提示します。死んでも地獄、助かっても地獄な明の日々は『ヒロインは絶望しました。』というタイトルそのものです。絵のかわいさと、胸糞悪くなるストーリーという高低差に感情が追い付かなくなってしまいます。

(マグミクス編集部)

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