『進撃の巨人』のシュールな笑える場面4選 ザックレーの狂気もある意味爆笑…?
ブラック・ユーモアあふれるザックレー総統の「芸術作品」

●ザックレー総統の「芸術作品」
腐敗した貴族たちが大嫌いで、革命を起こすために兵団組織のトップに上りつめたザックレー総統。調査兵団に協力して革命を成し遂げたザックレーは、積もり積もった貴族たちへの嫌悪を、とんでもない「芸術作品」として爆発させます。
椅子に逆さまに拘束された、ほぼ全裸の小太りの中年貴族。彼のお尻には食事を摂取するための漏斗が設置され、股間からは排せつ物を口で受け止めるためのホースが伸びていました。これほど屈辱的な扱いを受けても、中年貴族は「今に見ていろよ」とザックレーを脅します。しかし、ザックレーは脅しを意にも介さず、逆に楽しそうに笑いながら、股間から伸びたホースを中年貴族の口に突っ込みました。
さすがに人を選ぶ笑いですが、ザックレーの度を越した狂気と貴族の滑稽さに、笑った人は多いと思います。一度見たら忘れられないほど衝撃的な、作中トップレベルのシュールな場面でした。
●エレンの思春期特有の行動
アルミンを救うため上官に逆らったエレンは、ひとり懲罰房に入っていました。懲罰房のなかで、父親が巨人の力を受け継いだ記憶を見たエレンは、思わせぶりに手首を触りながら「進撃の巨人」とつぶやきます。そして、その様子を見ていたハンジから、「何をしているの?」と問われます。
特に意味のない、思春期特有の行動を取っていたエレンは平静を装いますが、好奇心旺盛なハンジの追及は止まりません。リヴァイやアルミンが「そういう時期だから」と、エレンを庇いますが、なおも追及されたエレンは、「何しに来たんですか!?」と叫んでハンジから逃れました。
父親の重く苦しい記憶を辿った直後に、唐突に現れたコメディに思わず笑ってしまう場面です。単なるコントに見えたこの場面は、その後の会議でエレンがとった突発的な行動を、ハンジが「そういう時期だから」と言って擁護する伏線として機能します。面白さと同時に構成の上手さも感じられる、素晴らしい流れでした。
『進撃の巨人』のコメディシーンはブラック・ユーモアも多く、人を選ぶかもしれません。しかし、一度ハマってしまうと、何度見直しても笑ってしまう魅力があります。また、動きや声優の演技が加わったアニメ版は、原作を知っていても十分に笑えます。未見の方は、ぜひアニメも確認してみてください。
(SU_BU)