『鬼滅の刃』ピンポイント登場でも「グッジョブな一般人」5人! 「鬼のいない世界」実現に欠かせない
『鬼滅の刃』では、鬼殺隊の柱や隊士はもとより、非戦闘員「隠」や刀鍛冶、支援者である「藤の家」の人びと、さらに市井の人びとの力も「鬼のいない世界」の実現には欠かせないものでした。登場シーンの少ない、ピンポイントの登場で「グッジョブ」な働きをした5人をご紹介ます。
ピンポイント登場でも心に残る「グッジョブ」な人たち

『鬼滅の刃』の鬼殺隊の最終目標は、「鬼のいない世界」を実現することですが、それは鬼殺隊の柱や隊士たちの力だけで叶うことではありません。最前線で戦う隊士たちを支える「隠(かくし)」という後方支援の非戦闘員たちや刀鍛冶、鬼殺隊を支援する「藤の家」の人たち、さらに各隊士たちを救ったり、成長を支えたりした市井の人びとの力も、「鬼のいない世界」の実現には欠かせませんでした。登場シーンの少ない人たちにも、しっかり役割や意味があるのが『鬼滅の刃』の深さです。
この記事では、そんな、ピンポイントの登場でも「グッジョブ」な働きをした人びとをご紹介します。
●炭治郎の命の恩人・三郎爺さん
三郎爺さんは、炭治郎たち家族が暮らす山のふもとに住んでいる男性です。家族を亡くし、ひとりで暮らしのようですが、部屋はスッキリ片付いていましたし、炭治郎に食事と布団まで用意してくれるところを見ると、親切なだけでなく、几帳面でしっかりした人であることが分かります。
三郎爺さんは、「鬼が出るぞ」と、『鬼滅の刃』の物語で最初に鬼に言及した人という意味でも最重要人物と言えるでしょう。そして、彼が引き止めなければ、炭治郎は家族と共に鬼に殺されていたか、鬼になっていたかなので、「炭治郎の命の恩人」でもあります。
アニメ放送では、「竈門炭治郎 立志編」の冒頭にピンポイントで登場し、『鬼滅の刃』という作品をスタートさせる、最高に「グッジョブ」な働きを見せてくれました。
●成人男性に擬態した無惨の妻と娘
指令を受けて浅草に向かった炭治郎は、街のにぎやかさと人ごみに目を回しますが、そこで家族が惨殺された現場に残っていたのと同じ匂いを感じ取ります。匂いをたどって探し当てたのは、身なりの良い成人男性の姿をした鬼の始祖・鬼舞辻無惨でした。
鬼である無残が雑踏にいることも衝撃的ではありましたが、その衝撃をさらに大きくしたのが美しい妻の麗(れい)とかわいい娘のふたりの存在です。炭治郎を「ぞわぞわ」させるような違和感を際立たせるという意味で、この母娘はきわめて「グッジョブ」でした。
●伊之助に「ほわほわ」を教えてくれた、ひささん
猪に育てられた伊之助は好戦的で、人の気持ちや痛みをまったく気にかけない野生児でした。しかし、伊之助は炭治郎や善逸、禰豆子、鬼殺隊の仲間たちと過ごすなかで成長し、次第に人間らしい情緒が育っていきます。
伊之助が「ほわほわ」を感じるのは、感謝されたり、褒められたり、優しくしてもらったりした時です。この「ほわほわ」という温かい気持ちこそ、伊之助の情緒の成長の源とも言えるものでしょう。最初に「ほわほわ」を教えてくれた鬼殺隊の支援者である「藤の家」の老女・ひささんの「グッジョブ」です。彼女は伊之助に「ほわほわ」以外にも、鬼と戦う上で大切なことを教えてくれました。