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『らんま1/2』の変すぎるバトル3選 チアやディナーで格闘ってどういうこと?

『うる星やつら』や『犬夜叉』など、数々のヒット作を生み出している漫画界のレジェンド・高橋留美子先生が、80~90年代に連載した『らんま1/2』。同作では、無差別格闘早乙女流の継承者・早乙女乱馬が、個性豊かなキャラたちと様々なテーマの戦いを繰り広げています。この記事では、『らんま1/2』で繰り広げられた一風変わったバトルを紹介します。

格闘新体操に格闘チアリーディング?

格闘新体操で小太刀とバトルする『らんま1/2』 第1巻(小学館)
格闘新体操で小太刀とバトルする『らんま1/2』 第1巻(小学館)

 水をかぶると女になってしまう呪いを受けた早乙女乱馬(さおとめ・らんま)が、個性豊かなキャラたちとバトルを繰り広げる人気マンガ『らんま1/2』。同作の戦いは、「格闘新体操」や「格闘ディナー」など、名前を聞いただけでは内容が想像できないものが多くありました。この記事では、同作で登場した型破りなバトルを紹介します。

●格闘新体操

 男状態の乱馬に恋をした久能小太刀(くのう・こだち)が、乱馬の許嫁・天道あかねに勝負を挑んだことから、乱馬たちは「格闘新体操」に取り組み始めます。そして、あかねが特訓中に怪我をしてしまったことで、乱馬は女の姿で小太刀との戦いに挑むのですが……。

 格闘新体操は、素手での攻撃が禁止されており、リボンやクラブなどの新体操の道具を使って戦う格闘技です。ボクシングのようなロープが張られたリングで、レオタード姿の女性がリボンやクラブを武器にして戦います。女・乱馬と小太刀の戦いでは、ノックアウトかリングアウトで勝敗が決まるルールが採用されました。

 かなり特殊な格闘技ですが、『らんま1/2』の作品世界では競技としてのルールがしっかり存在する格闘新体操のようです。しかし、カミソリを仕込んだフープ、実の兄を使った攻撃、リングアウト負けを防ぐための工作など、小太刀の反則ギリギリの卑怯な手段のせいで、試合としてはかなり破天荒な流れになりました。本来の格闘新体操がどのような戦いなのか、気になるところです。

●格闘チアリーディング

 青春学園格闘チアリーディング部の今条マリ子は、風林館高校剣道部・久能帯刀(くのう・たてわき)に優しくされ、恋に落ちます。しかし、マリ子は久能が女・乱馬に恋をしていることを知り、乱馬に久能を賭けた勝負を挑みました。

 勝負内容は敵への物理的な妨害を含む応援で、味方を勝利に導く「格闘チアリーディング」。その本質は、応援対象を愛し、励ますことにあります。応援対象が異なれば勝敗は単純ですが、応援対象が同じ場合は、より対象を励ました方が勝利したことになるため、応援対象の気持ちだけで勝敗が決まってしまうのです。

 剣道の試合に挑む久能を応援する形で始まった、女・乱馬とマリ子の戦いでしたが、久能を愛せない乱馬は応援対象をあかねに切り替え、乱馬・あかねVS久能・マリ子のタッグ戦に発展しました。普段は素直になれない乱馬が、バトルのために何度もあかねに「愛している」と告白し、照れているのが可愛いエピソードです。

 今条マリ子は、格闘チアリーディング編以降は登場しないキャラですが、格闘ゲーム『らんま1/2 超技乱舞篇』には登場しています。そして、『らんま1/2 超技乱舞篇』は、格闘ゲームの祭典「EVO Japan 2020」で、サイドトーナメントの種目になっています。このサイドトーナメントの決勝戦の使用キャラが、「今条マリ子VS天道あかね」で、白熱の名勝負を繰り広げました。

【画像】新体操にチアリーディングなど様々な格闘技が登場する『らんま1/2』単行本とゲーム (5枚)

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