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昭和に比べ人気マンガの「巻数」が増えた理由を考察 「変化」があった時期は?

メディアミックスで寿命が延びた人気マンガ

2022年にも新作映画の公開が予定されている『ドラゴンボール』第1巻(著:鳥山明/集英社)
2022年にも新作映画の公開が予定されている『ドラゴンボール』第1巻(著:鳥山明/集英社)

 あくまでも筆者の私見ですが、いわゆる「ジャンプ黄金期」と言われる時代が、マンガの長期連載の要因になったと思います。

 この前後のアニメにもなった、主だった「ジャンプ」の人気マンガ作品を年代順に並べてみると……。

・『Dr.スランプ』(1981〜1986年)全18巻
・『キン肉マン』(1983〜1986年)全36巻(当時に発売されたもの)
・『キャプテン翼』(1983〜1986年)全37巻
・『キャッツ・アイ』(1983〜1984年)全18巻
・『北斗の拳』(1984〜1988年)全27巻
・『ハイスクール!奇面組』(1985年-1987年)全20巻(『3年奇面組』全6巻含まず)
・『ドラゴンボール』(1986〜1997年)全42巻
・『聖闘士星矢』(1986〜1989年)全28巻
・『シティーハンター』(1987〜1991年)全35巻
・『DRAGON QUEST -ダイの大冒険-』(1991〜1992年)全37巻
・『幽☆遊☆白書』(1992〜1995年)全19巻
・『SLAM DUNK』(1993年-1996年)全31巻

 ……といったように、アニメの放送話数に比例して徐々に発行巻数が伸びてきている感じに見えます。そう考えると、連載の長期化はアニメ化によるコンテンツの拡大などが要因かもしれません。

 この時期の「ジャンプ」マンガでよく漏れ聞こえるのが、「作者がやめたくても編集部が連載を続けさせる」という話です。上述したようにマンガのヒットでアニメ化され、アニメでもヒットすることで生まれた二次収益などで、作者であっても容易に連載を終わらせることができなかった。……そういったエピソードがあったのも、この時期くらいからでした。

 それがすべてというわけではないでしょうが、コンテンツとして複合的にさまざまな分野とからみ合うようになったことで、連載マンガの「寿命」は大きく伸びたのかもしれません。もっとも、連載期間が延びたことでデメリットもいくつか起こりました。

 そのひとつがコミックスの巻数の多さによる消費者の買い控えです。よく言われるのが長期連載作品のファンになった場合、以前に販売されていた巻数まで網羅できるのか? という不安をおぼえる。……という話を耳にします。この点は「○○編」といった形で区切るという方法がよく使われ、なかには「○○編」ごとにコミックスの巻数をリセットする方法が使われることもありました。

 また、作者が長期連載することで起きるデメリットで、筆者がもっとも懸念するのが作品数の数です。昔の有名漫画家の方々は多くの名作を生み出してきました。しかし、近年の漫画家の方々は数作、人によってはひとつの作品しか生み出していません。

 あくまでも個人的にですが、実力のある漫画家の方々にはバラエティ豊かな数多くの名作を生み出してもらい、我々読者を楽しませてもらえればと思います。皆さんはどう思われますか?

(加々美利治)

【画像】完結してほしい長期連載マンガ(5枚)

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