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夏に見たいループものアニメ4選 青春の尊さ、切なさが味わえる名作 ホラー要素もある?

SF、ファンタジー作品で人気を集めるジャンルのひとつである「ループもの」。古くから小説や映画、マンガなど、さまざまなメディアで創作されてきました。今回はそのなかから夏を舞台にしたアニメに絞って4作品ご紹介します。

同じ夏を繰り返す……魅力的なループものアニメ

 SF、ファンタジー作品で人気を集めるジャンルのひとつに「ループもの」があります。小説『時をかける少女』や、ライトノベル『All You Need Is Kill』、映画『サマータイムマシンブルース』など、古くから現代までさまざまなメディアで創作されてきました。

 前述の『サマータイムマシンブルース』のように夏を舞台にした作品は、青い空や眩しい太陽、茹だるような暑さがイメージしやすく、夏休みにお祭り、海やプールなどイベントも想像しやすいからか、青春ものに多用されます。懐かしさを感じるとともに寂しさや物悲しさもあり、「ひと夏の○○」という表現があるほど過ぎ去ってしまう切ない特別感があります。今回はそんな、夏を繰り返す魅力的なループものアニメを4作品ご紹介します。

●『時をかける少女』

『時をかける少女』ポスタービジュアル (C)「時をかける少女」製作委員会
『時をかける少女』ポスタービジュアル (C)「時をかける少女」製作委員会

 細田守監督の『時をかける少女』は、筒井康隆さんの同名小説を原作としたアニメ映画です。原作は何度も映像化されていますが、本作はまさしく「青春」がテーマになっています。ひょんなことから過去へ飛べるタイムリープの力を手に入れた女子高生の真琴が、その力を使って楽しく夏を過ごそうとするところから、過去をやり直していくうちに大切なものに気づいていく様子を描きます。

 青い空、白い雲、夕暮れなど、夏らしさを感じる風景が美しく、それらを背景に描かれる真琴たちの等身大の毎日が眩しいです。感情描写も細やかに紡がれていて、まさに「ひと夏の青春」のきらめきを感じるような作品になっています。何度も繰り返したからこそ切なくて、やりきれない……それでもそっと心に抱えていたい、忘れられない夏がここにあります。

●『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』

『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』ビジュアル (C)1984 東宝 (C)高橋留美子/小学館
『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』ビジュアル (C)1984 東宝 (C)高橋留美子/小学館

 高橋留美子さん原作のアニメ『うる星やつら』の劇場版第2弾である『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』は、ループものアニメの先駆けと言われている作品です。押井守監督の代表作のひとつでもある本作は、諸星あたるたちが通う友引高校の文化祭前日がなぜか繰り返されていく様子をミステリータッチで描きます。

 最初は誰も気付いていなかったところから同じ日をループしていることがわかっていき、その理由が徐々に明かされていきますが、廃墟と化した友引町は若者たちにとっては楽園のようでした。大きな池となった友引高校跡はまるでプールのように扱われていて、そこでそれぞれに過ごすキャラクターたちの姿に、まるで終わらない夏休みのようだと思わされます。夏休みが終わらなければいいのに……と願った覚えのある人には、特に刺さるのではないでしょうか。文化祭前日が舞台なので、季節自体は秋ですが、見ていると「夏」を感じてしまう作品です。

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