シリアス展開が意外な「ジャンプ」ギャグ漫画3選 「振り幅大きい!」「塩梅が完璧」
ギャグ描写が多いからといって、シリアスな展開が全くないとは限りません。なかにはギャグから始まり、途中からシリアスな展開が増えていく作品も数多く存在します。今回はその一例として、3つの「週刊少年ジャンプ」掲載作品をご紹介します。
『ボボボーボ・ボーボボ』も第2部はシリアス成分多め?

ギャグマンガに見せかけて、途中からシリアスな展開が増える作品は数知れず。本稿ではその一例として、3つの「週刊少年ジャンプ」掲載作品に注目します。
たとえば『トリコ』などで知られる漫画家・島袋光年先生の『世紀末リーダー伝たけし!』も、途中からシリアスな展開が繰り広げられた作品です。物語の主人公は、小学1年生にしてオッサン顔&胸毛ボーボーの少年・たけし。生まれながらに人並み外れた運動神経を持ち、生後2日で歩行、その翌日には開脚前転をマスターしたといいます。
連載当初は1話完結型のハートフルコメディでしたが、後々血生臭いバトルを主体とした中編・長編なども描かれていくようになります。主要キャラでさえ無事では済まされない展開も多く見られたことから、「ギャグとシリアスの振り幅が本当すごい」「塩梅が完璧」と読者から一目置かれているようです。
一方空知英秋先生が描く『銀魂』も、ギャグとシリアスを行き来する作品として知られています。同作は甘党&無鉄砲な主人公・坂田銀時とその仲間たちが織り成すSF時代劇コメディで、全704話にわたるエピソードのなかには終始シリアスな雰囲気が漂う回も数多く登場しました。
例えば2010年に映画化もされた「紅桜篇」では、主要キャラである桂小太郎が辻斬りにあうシーンからスタート。後にその辻斬りは「人斬り似蔵」とよばれる盲目の剣士・岡田似蔵であることが分かり、やがて彼が持つ妖刀「紅桜」の実態とその裏で動く陰謀が明らかになっていきます。普段のギャグ回からは想像もつかない緊迫した雰囲気と、圧巻のバトル描写には思わず手に汗握った人も多いのではないでしょうか。
また「週刊少年ジャンプ」が誇る伝説のギャグマンガ『ボボボーボ・ボーボボ』にも、実はシリアスな要素が存在します。特にボーボボたちがマルハーゲ帝国をぶっ潰してから1年後の世界を描いた『真説ボボボーボ・ボーボボ』は、前作に比べてシリアス成分が多め。ネット上でも「バトルマンガ感が増しててびっくりした」などと、そのギャップに驚かされた人が多いようです。
(マグミクス編集部)