『ゴールデンカムイ』のキャラは各分野のプロだらけ!変態・バカでもここぞで大活躍
連載完結後もますます話題沸騰中のマンガ『ゴールデンカムイ』。人気の理由は多々ありますが、登場人物たちがみんな、何かしらのプロフェッショナルというのも魅力なのではないでしょうか?今回はキャラクターたちのプロぶりを紹介します。
アシリパさんの狩猟グルメは驚きだらけ
約8年に渡る連載が完結しても、まだまだ注目を集めるマンガ『ゴールデンカムイ』。人気の理由には、キャラの濃すぎる登場人物たち、緊迫のストーリー、絶妙なギャグシーン、なぜかムンムンな男の色気などさまざまありますが……登場人物たちがみんな、「何かしらのプロフェッショナル」というのも大きな魅力ではないでしょうか?一芸に秀でた人が見せる技は美しいものです。今回は、そんな彼らのプロぶりを振り返ります。
●アシリパさんは狩猟グルメのプロ!
アイヌの少女アシリパ(リは小文字)は、父・ウイルクから狩猟やサバイバル技術を教え込まれたため、野性動物たちに立ち向かい、大自然で生き抜く術に長けています。なかでも、食にどん欲なアシリパの獲物の食べ方はまさにプロフェッショナル。どの動物をどう食べればおいしいかを熟知しており、『ゴールデンカムイ』の狩猟グルメ部門を一手に担っています。
たとえばリスやイセボ(ウサギ)のような小動物は、皮を剥いて骨ごとミンチ状に叩く、「チタタプ(プは小文字)」という料理にしますが、その手際はお見事!皮などは、切れ目を入れたら服を脱がすようにつるんと剥いてしまいます。チタタプはアイヌの伝統では本来、生で食べるものだそうですが、相棒である杉元のために、食べやすいオハウ(汁物)にしてくれるという臨機応変なシェフぶりも披露。さらにカワウソの場合は皮下の脂がおいしいので、肉の方に脂を残すように皮を剥ぐのがポイントで、これも熟練の技で処理しています。ちなみに好物は、塩をかけた生の脳みそだそうです。杉元も白石も尾形も、脳みそで餌づけされました。
もちろんアシリパは小動物だけではなく、大物も果敢に攻めます。翼を広げると2メートル半にもなるオオワシを、「おらあーーっ」のかけ声で組み伏せ、首の骨を折って仕留めたら、足まで煮て食べました。また、自分の身体より大きいトッカリ(アザラシ)は、棍棒で殴り殺して鮮やかな手つきでさばき、内臓ごと煮込み料理に。
ところでアシリパは、肉の味を倍増させるというプクサキナ(ニリンソウ)を乾物にして常に携行しているのですが、アザラシ料理を作る時、使い切っていたことに気づくとこの世の終わりのように落ち込んでいました。いかに食にどん欲かが分かるエピソードです。
他にもウミガメのオハウ、鹿の生の肝臓、シマフクロウの生の心臓、シマフクロウの気管と舌と脳みそのチタタプなどなど……アシリパが振る舞う狩猟グルメはページをめくる楽しみとなっていました。