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40周年『マクロス』人気の理由 『愛・おぼえていますか』リン・ミンメイと歌手・飯島真理の存在

ミンメイの光と影に苦しんだ飯島真理

飯島真理シングル「愛・おぼえていますか」(ビクター)
飯島真理シングル「愛・おぼえていますか」(ビクター)

 しかし彼女はその後、リン・ミンメイの影に悩みます。いつまでも声優の扱いをされることに戸惑い、またライブではミンメイファンから劇中曲「私の彼はパイロット」、「愛は流れる」を求められ徐々に嫌気がさすようになってしまいました。そして‘89年、ミンメイから逃げるように渡米、移住します。(※純粋なファンは怒ったようですが)

 ところがアメリカへ行くと驚くべきことが。海を超えた『マクロス』人気が凄まじかったのです。ミンメイの人気も絶大でした。そして日本と違い、アメリカのファンはミンメイと飯島真理を切り離して接してくれました。これが心理的な安らぎになり、逆にミンメイとじっくり向き合うことができたそうです。そして改めてミンメイの偉大さに気付かされました。

 気持ちの整理ができると、‘90年代からは『マクロス』関係のイベントやアニソンライブにも出演するようになります。2006年には、アメリカで発売(海外版)されたDVD『Super Dimension Fortress MACROSS』でミンメイの声優を22年ぶりに務めました。このとき、モニターに映るミンメイと対面した飯島さんは「あなたのことは私が一生面倒を見るからね」と約束したそうです。現在58歳、ロスアンジェルスで活動していますが、『マクロス』のイベントやTV特番にもたびたび出演しファンを喜ばせています。

 昨年、百田夏菜子(ももいろクローバーZ)さんがソロコンサートで「愛・おぼえていますか」をカバーで歌いました。それを目の前で聴き、「やっぱり名曲だ」と思うと同時に、ふいに飯島真理さんとリン・ミンメイの姿が脳裏に浮かんできました。『マクロス』の歴史に、あの歌声は永遠に流れ続けるのです。

(石原久稔)

【画像】最新カバーアルバムも大ヒット「愛・おぼえていますか」(5枚)

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