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すでに死語になった「マルチメディア」の意味 人の可能性を拡大させる存在

1990年代に流行した「マルチメディア」という言葉はすでに死語となっていますが、実はさまざまな形で私たちの生活のなかに入り込んでおり、切っても切り離せない関係にあります。果たして「マルチメディア」とはなんなのでしょうか?

1990年代に流行した言葉「マルチメディア」

ヨドバシカメラ マルチメディア梅田(撮影:マグミクス編集部)
ヨドバシカメラ マルチメディア梅田(撮影:マグミクス編集部)

 1990年代に流行した「マルチメディア」という言葉があります。1993年には松下電器産業(現:パナソニック株式会社)がマルチメディア規格の端末として「3DO REAL」を発売。SONYも自社のPCブランド「VAIO」を「マルチメディアパソコン」と呼称するなど、当時の電器店は「マルチメディア」という文字で埋め尽くされていたものです。

 今ではほぼ「死語」と考えて差し支えない言葉ですが、家電量販店のヨドバシカメラには今でも「マルチメディア館」が存在するなど、目にする機会は存在しています。

 ところで、「マルチメディア」とは何なのか、聞かれて答えられる方はどのくらいいるでしょうか。言葉としては知っていても、具体的には何なのか理解している方となると少ないでしょう。

 マルチメディアには時代や業界によってさまざまな意味が存在しますが、現代では「映像・音声・文字・静止画などの多様な表現を統合的に用いる情報媒体」のことを主に指しています。要はスマホやパソコンのように、文字も書けるし音楽も聴ける、動画も見られる機材が該当しています。さらに正確に言えば、これらの情報をデジタル化して記録するメモリやハードディスクといった記録媒体のことを指しているのです。

 マルチメディアが一般化する以前は、文字であれば紙、音楽であればカセットテープやレコード、映像であればビデオテープに記録するのが当たり前でした。再生手段も音楽の場合はカセットデッキやレコードプレイヤー、映像ならばビデオデッキと、それぞれ専用の機材が必要とされました。

 情報の種類ごとに記録及び再生手段が異なる場合、今の私たちのような生活は不可能です。電車に乗れば、ほぼすべての人がスマホを眺めながら、それぞれ別のことをしています。テキストのやりとりやゲーム・動画を楽しむだけでなく、買い物や情報収集に使う人も多いでしょう。なぜこれほど便利な世の中になったのかと言えば、元々は全く異なる種類の情報が、それぞれデジタル化されたおかげで同じ媒体での記録と再生が可能になったからなのです。マルチメディアは消え去ったのではなく、意識する必要がなくなるほど私たちの生活に完全に溶け込んだと言えるでしょう。

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