2次元世界の漫画家キャラ4選 作者の「理想」か「現実」か 売れない苦労人も多い…
国民的アニメの漫画家先生たち
●色の薄すぎる紅茶でおなじみ、貧乏少女漫画家『おじゃる丸』うすいさちよ先生
現在も放送中のNHKアニメ『おじゃる丸』に登場する、少女漫画家・うすいさちよも強烈です。ファンシーなワンピースに、太い眉毛、そして「28歳独身」という妙にリアルな自己紹介と一緒に記憶している方も多いはず。本人は素敵な少女漫画を描こうしているのですが、かわいく描いたつもりでもなぜかすべてホラータッチになってしまうため、落選ばかりの日々を送っています。
また、金欠のためティーバッグを何度も干して使っており、家はつるしたティーバッグが並んでいました。なお使用回数と飲むタイミングは本人のなかで決まっており、お客さんには1回しか使っていないものを、一日の終わりには7回使ったものを飲むのです。彼女が少女マンガで成功し、夢であるお城のような家に住む日は来るのでしょうか。
●『ドラえもん』のジャイ子(クリスチーネ剛田先生)とフニャコフニャ夫先生
国民的アニメ『ドラえもん』(原作:藤子・F・不二雄)にも、おなじみの漫画家キャラが2名登場します。ひとりはジャイアンの妹のジャイ子。初期は粗暴で兄そっくりの少女でしたが、のちに「漫画家志望」という設定が追加されます。
以降、クリスチーネ剛田というペンネームで『ショコラでトレビアン』『ペロペロキャンディキャンディ』、さらに剛田兄妹をモデルにしたと思われる『お兄ちゃん』などを描き上げます。時間が止まっているような『ドラえもん』の世界ですが、ジャイ子はしっかり成長していくのです。
もうひとりは、『ドラえもん』以外のF先生作品にもたびたび登場するフニャコフニャ夫先生。のび太の近所に住んでいる漫画家で、いつも締め切りに追われている売れっ子です。代表作に『ライオン仮面』、さらに『ノラえもん』なんていうナンセンスギャグマンガも描いています。見た目は登場回によって異なりますが、基本的にはベレー帽にメガネにたらこ唇といったいでたちです。アニメで描かれるフニャ子先生は、どちらかといえばF先生よりA先生の方がイメージは近いかもしれません。
ここまで紹介してきた漫画家キャラが果たして作者の「理想」なのか「現実の投影」なのか、はたまたその両方なのかはわかりませんが、多くは読者から、そしておそらくは作者からも愛されているキャラクターといえるでしょう。
(片野)