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魅惑の 「ビキニアーマー」 ゲーム4選 肌色か防御力、どちらを取るかジレンマも…

最低限の急所を覆い、肌面積が広い異色の防具「ビキニアーマー」。その独特な文化はファミコン史でも盛り上がりを見せましたが、より知らしめた作品や、その原点と言われる時期はいつなのか。ファミコンのビキニアーマー史に迫ります。

「ビキニアーマー」の知られざる原点とは?

1987年6月5日にSNKから発売されたファミコン版『アテナ』。当時小学生相手としては刺激の強い絵柄のパッケージが印象的(SNK)
1987年6月5日にSNKから発売されたファミコン版『アテナ』。当時小学生相手としては刺激の強い絵柄のパッケージが印象的(SNK)

 ゲームに限った話ではありませんが、ファンタジーを舞台とする作品のほとんどはフィクションです。史実や時代考証をうまく取り入れるケースもありますが、ファンタジーゆえに自由な発想力で楽しませてくれる作品も数多く存在します。

 ファンタジーの産物と言えば、「ビキニアーマー」もそのひとつ。これは、ビキニの水着部分に相当する箇所を防具で守り、その他は素肌を晒すという特徴的な鎧のデザインを指す言葉です。

 ビキニアーマーと一口に言っても、セパレートやワンピース型、ミニスカートを組み合わせたタイプなどもあり、その種類は意外と豊富。最近のゲームで見かけることは少なくなりましたが、今よりも描画の解像度が低かった時代は、荒いドット絵でも判別がつきやすい特徴的なデザインが好まれていたこともあり、[b]ビキニアーマーが登場するゲームは珍しくありませんでした。

 海外で発信され、国内では漫画やアニメ、PCゲームなどで活躍し始めたビキニアーマー。それがより多くの方に知られるようになったきっかけのひとつは、ファミコンソフトからの伝播でした。そこで今回は、ファミコン史のなかで活躍したビキニアーマーの代表作や、その原点へと迫ります。

●「ビキニアーマー戦士」で目覚めたファミコン少年多し…

 多くのファミコンユーザーは、1988年2月に発売された『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』の「女戦士」を通して、ビキニアーマーの存在を知りました。鍛え上げられた四肢を持ちながら、それを覆う鎧は最小限。盾や兜はしっかり身につけている分、下腹部、二の腕、太ももの露出が目立ち、ついつい目が奪われます。

 ちなみにビキニアーマーは、その見た目から防御力は低いだろうという印象を受けやすく、時に頼りなく映る場合もありました。ですが『ドラクエIII』の女戦士は、引き締まった筋肉美を備えており、戦士としての信頼感も満点。強さと美しさを兼ね備えたその姿は、まさに理想的なビキニアーマーでした。

●ビキニアーマーの元祖? 1987年8月にファミコンへ上陸

『ドラクエIII』のビキニアーマーに魅せられたゲーム少年は多かったものの、ファミコン史におけるビキニアーマーの原点までの道のりには、まだいくつもの作品があります。1987年8月に登場したファミコンソフト『夢幻戦士ヴァリス』の存在も、決して外すことはできません。

女子高生の「麻生優子」がヴァリスの戦士となり、ミニスカなビキニアーマーに身を包んで戦いに挑むアクションゲーム『夢幻戦士ヴァリス』。当時のビキニアーマーはデフォルメが効いた描写が主流でしたが、優子のキャラクタービジュアルは等身が比較的高め。黎明期ながらこだわりを感じさせるドット絵として、一部のゲームファンから注目を集めました。

 なお、この『夢幻戦士ヴァリス』は一足先にパソコン版がリリースされ(1986年12月)、ファミコン版はその移植作に当たります。初出の古さから、優子はゲーム史全般におけるビキニアーマー戦士の代表格としてよく語られますが、ファミコン史に絞った場合、『夢幻戦士ヴァリス』は元祖ではありません。ここから、さらに時間を遡る作品へと迫っていきます。

【画像】今見てもセクシー? ファミコン時代の「ビキニアーマー」を見る(7枚)

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