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おじさんにヤンキー? 斬新な設定の「悪役令嬢」マンガ3選 転生前の経験が話を動かす

女性向け転生ジャンルの代表例「悪役令嬢モノ」。近年人気の同ジャンルは、ほとんど大喜利のようになっていて、「○○が悪役令嬢に転生」のアイデアが斬新すぎる作品も多数登場しています。今回はそんな独特な切り口の「悪役令嬢モノ」マンガを紹介します。

今や大喜利的な人気の「悪役令嬢モノ」

「悪役令嬢モノ」とは、もともと小説投稿サイト「小説家になろう」で「異世界転生モノ」が流行したことを受け、「女性向け異世界転生モノ」として人気を博したジャンルです。現代で生きる女性が、不慮の事故などにより死亡し、貴族社会を舞台にしたフィクションの世界の悪役キャラクターに転生し、物語のなかで悪役キャラクターがたどる追放や死刑などの「破滅」エンドを回避するため、前世の記憶を活かして乗り越える……というのが「悪役令嬢モノ」の基本設定です。

 そして、最近ではこれをベースに、タイムリープの要素が加わったり(『今度は絶対に邪魔しませんっ!』)、男装することになったり(『悪役令嬢、セシリア・シルビィは死にたくないので男装することにした。』)……と、自由な発想でさまざまな悪役令嬢の物語が生まれており、大喜利的な盛り上がりを見せています。

 もともと「小説家になろう」発のジャンルだったこともあり、マンガ界でも、一般ユーザーの投稿によるネット小説を原作にしたコミカライズが人気を集める傾向がありましたが、最近では悪役令嬢をテーマにしたマンガ作品が原作小説なしに生まれることもあり、多くの「悪役令嬢」マンガが続々と世に生まれています。

 ちなみに、総合電子書籍ストア「ブックライブ」では、タイトルに「悪役令嬢」という単語が含まれるマンガは2018年頃から見られるようになりました。2019年時点では配信数は約60冊でしたが、その後数々の続シリーズや新作が生まれ、2022年5月時点で約1300冊の「悪役令嬢」マンガが配信されています(ブックライブ広報調べ)。 また、『外科医エリーゼ』など、タイトルに「悪役令嬢」が含まれていない作品も含めると、「悪役令嬢」マンガはもっと多いと考えられます。

 今回は、大胆な発想で一風違った面白さを味わえる、斬新な「悪役令嬢」マンガ3作品を紹介します。

●52歳おじさん公務員が悪役令嬢に転生!?『悪役令嬢転生おじさん』

『悪役令嬢転生おじさん』第1巻(少年画報社)(画像:ブックライブより引用)
『悪役令嬢転生おじさん』第1巻(少年画報社)(画像:ブックライブより引用)

 見た目は美少女、中身はおじさん。その名は「悪役令嬢転生おじさん」!52歳の真面目な公務員・屯田林 憲三郎(とんだばやし・けんさぶろう)はある日突然交通事故に遭い、乙女ゲーム『マジカル学園 ラブ&ビースト』の悪役令嬢、グレイス・オーヴェルヌに転生しました。転生してすぐは自分の置かれた状況に戸惑うグレイス(屯田林)でしたが、もともとオタクだったので「これはいわゆる異世界転生というやつだな!」と気がつき、さらに乙女ゲームの悪役令嬢としてどのように生きるべきかを真面目に考え始めます。

『マジカル学園 ラブ&ビースト』の正ヒロイン(=主人公のこと)であるアンナに強く当たることが、悪役令嬢ポジションとして生まれ変わった自分の役割であることを自覚した屯田林。彼女の学園生活の邪魔をすることが役目だと思うものの、転生前のグレイスがもともと子を持つ親であり部下を持つ上司だったことから、つい彼女に肩入れする言動を繰り返し、かえってグレイス自身の評価を上げてしまいます。

 カタカナだらけの攻略対象(=イケメンたち)の名前を覚えられないなど、中身が「おじさん」であるがゆえの面白さも随所に描かれており、悪役令嬢モノでありながら「おじさんあるある」を楽しめるのも特徴です。作者の上山道郎先生は1990年にマンガ家デビューし、近年は格闘マンガ『ツマヌダ格闘街』など、青年読者向けのマンガを描いていたベテラン作家です。30年のキャリアを持つリアル「おじさん」による「悪役令嬢モノ」。唯一無二の面白さを味わえます。

【画像】まだまだある!斬新な「悪役令嬢モノ」マンガ(5枚)

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