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『ダイの大冒険』ヒムに続いてラーハルトも仲間入り 「敵から味方に」胸熱展開の数々

敵から仲間になったメンバーが、さらなる仲間を誕生させた

 今でこそアバンの使徒の長兄という立場にあるヒュンケルですが、最初に登場した際は魔王軍不死騎団団長としてダイたちの前に立ちふさがった敵でした。

 その理由は、父として育ててくれた地獄の騎士バルトスをアバンが倒したからです。ところが、それは誤解だと分かりました。しかし、後戻りすることができない状況ゆえに、ヒュンケルは戦うことを止めずダイに敗れます。

 この後、自暴自棄になっていたヒュンケルを諭したのがクロコダインでした。その言葉からダイたちを助けるために戦うことを決意したヒュンケルは、アバンの使徒としてパーティーメンバーに加わります。

 こうしてヒュンケルが仲間になったことで、自身のわだかまりからダイと共闘するとは思えなかった竜騎将バランが、一時的にとはいえ力を貸してくれることにつながりました。その結果、悲惨な結末を迎えることになりましたが、最終的に親子の和解を成し遂げていますから、ヒュンケルが果たした役割は大きなものだと言えるでしょう。

 そして、ヒュンケルがいたことで仲間に加わったと言えば、ヒムの存在も忘れてはいけません。このヒムも初登場時は仲間に加わるなどとは思えないキャラでした。

 超魔生物となったハドラーが、オリハルコンの駒から作り出した親衛騎団の兵士(ポーン)であるヒムは、これまでの敵になかった仲間との絆を持った戦士です。ダイ一行とのパーティーバトルを何度となく繰り返すうちに、初対決から因縁のあったヒュンケルに狙いを定めました。

 しかし、新たな光の闘気に目覚めたヒュンケルの前にあえなく惨敗します。ところが死の直前、ハドラーたちの最後の戦いの声を耳し、心に燃え残った闘志が再燃することで兵士の駒に備わった昇格(プロモーション)の能力とアバンの使徒たちに一矢報いんとする執念が合わさった結果、金属生命体となって復活しました。

 この再戦では終始、ヒュンケルを圧倒したヒム。しかし、尽きかけた闘志を湧き立たせたヒュンケルのカウンター攻撃が逆転の一撃となって勝負を決します。まだ先週放送した展開ですから、みなさんも記憶に新しいことでしょう。

 そして、この戦いで敗れたヒムをヒュンケルが説得したことで、初登場の時には考えられなかった、まさかの味方側への仲間入りを果たすことになりました。そう考えると、この2週で強力な敵キャラがふたりも仲間に加わったことになります。いかにも最終決戦前の燃える展開という感じですね。

 これからの展開で、ヒムとラーハルトが仲間としてどんな活躍をするのか? TVアニメでのふたりの活躍に注目したいと思います。

(加々美利治)

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