マグミクス | manga * anime * game

何故?当然?『ゴールデンカムイ』のTV放送できずOVAになった回3選 姉畑先生の勇姿

驚異の「ウコチャヌプコロ」エピソード

ゴールデンカムイは変態たちから目が離せない!(画像:写真AC)
ゴールデンカムイは変態たちから目が離せない!(画像:写真AC)

●姉畑先生が見せた生きざまに感動?「支遁動物記」編

 個性豊かな変態たちが多数登場する『ゴールデンカムイ』ですが、なかでも1、2を争う変態が、刺青囚人のひとり・姉畑支遁(あねはた・しとん)です。連載時から「TVアニメ化は無理だろう」とささやかれており、実際にカットされた際には難波監督が、「動物を強姦したり虐殺する描写があるためアニメ化はNG」と直接メッセージを出しました。それに対し、カットを残念がる声よりも、納得する声の方が大きかったほど、姉畑先生は変態として強い印象を残しています。単行本23巻に同梱されたDVDに収録されていますが、よくこれをアニメ化できたものだと心底思います。

 単行本では11巻の108話から12巻の113話まで登場する姉畑支遁は、動植物をこよなく愛する自称動物学者の刺青脱獄囚です。極めて特殊な性癖を持っており、作中では若いエゾシカの雄をウコチャヌプコロ(プとロは小文字)してから殺害、木の洞とウコチャヌプコロして嫌悪感のあまり切り倒そうとするなど、常軌を逸した行動を見せています。

 そんな姉畑の究極の目標は、北海道最強の猛獣であるヒグマとのウコチャヌプコロ。まず実現不可能、仮に成功したとしても死は免れない夢を叶えるため、姉畑はヒグマのメスのオソマを全身に塗りたくり、ヒグマへの接近を試みます。そして、姉畑に死なれては刺青を手に入れられない杉元たちが乱入してヒグマと戦い始めた隙をつき、姉畑はついに本懐を遂げるのです。人とヒグマがウコチャヌプコロするという信じられない光景に、杉元も思わず「やりやがった!!」と叫び、拳を大地に叩きつけます。しかしこのときすでに、姉畑の身には異変が起こっていたのです……。

 アニメでは姉畑支遁の声を、ベテラン声優である堀秀行さんが演じています。マンガでしか見ていない方は、堀さんの熱演が光る姉畑先生の姿を見てみるのはいかがでしょうか。よりすごいものを見た気分になれるかもしれません。

 その他、OVAでは土方&永倉vs尾形の戦いを描いた「茨戸の用心棒」編(15巻同梱)や、ミニエピソード「恐怖の猛毒大死闘!北海道奥地に巨大蛇は存在した!」(白石エピソードと同じ17巻同梱)「怪奇!謎の巨大鳥」(15巻同梱)も見ることができます。

(早川清一朗)

1 2 3