ガンプラ、カッコよく撮影するには?プロカメラマンが伝授、最低限抑えたいコツ3選
ガンプラブームが再燃していますが、せっかく苦労して組み立てたガンプラは、綺麗に撮影して友だちや家族に見せたいもの。そこで初心者向けに最低限抑えておけばカッコよく撮れるコツ3選を伝授します。
SNS時代だからこそ「ガンプラ」をカッコよく撮りたい!

今ガンプラブームが再燃しています。転売が社会現象になるほどの人気ぶりですが、昔と今とで環境が違うのは、作ったガンプラをスマホやSNSですぐ他人に見せられること。そんな時代だからこそ、ガンプラの写真をカッコよく撮りたくないですか。
そこで今回、ガンプラを愛好し、プロカメラマンである筆者が、「最低限コレだけ抑えておけばカッコよくガンプラを撮れるコツ」をお伝えします。ガンプラの写真の良し悪しはビルドスキルも大きく影響を与えますが、今回は「撮影」に絞ってお伝えします。
なお、今回のモデルには、はじめてガンプラを作る人、久々に復帰する人でも簡単に製作でき、可動域にも優れている「ENTRY GRADE 1/144 RX-93ff νガンダム」を使用します。また、多くの方が再現できるように、一眼レフカメラではなく、スマホ(iPhone7)のカメラ機能を使用して撮影します。
●コツ1 「写真で伝えたい事を明確にする」
まず大前提として、もっとも重要なのは「写真で伝えたいことを明確にする」ことです。
たとえば、【画像1】の左と右を比べてみてください。

左はイマイチですが、右はちょっとカッコよく見えませんか?
左は何も考えずに撮りました。一方右は「EGのνガンダムは素組でもカッコいい」ことを伝えたいと思って撮った写真です。
さらに伝えたい事が明確に伝わるように、以下3点に気をつけて撮影を行いました。
1.νガンダムだけに目が行くように余白も含めて余計な情報は入れない
2.vガンダムのディテールが伝わるようピントをしっかり合わせる
3.カッコよく見えるように立ち方を意識する(いわゆる「ガワラ立ち」や「カトキ立ち」)
このように自分が伝えたいことを明確にするだけで、色々と気を付ける点がはっきりします。一度撮った写真を客観的にみて、伝えたいことが「スッと」入ってくるか確認するといいでしょう。
もし、伝わってこないのであれば「不要な物が写っていないか?」「見せたい所にピントが合っているか?」「自分がカッコいいと思う立ち方をしているか」など写真を分析し、理想のイメージに近づけていきましょう。自分だけではわからない場合は、友達や家族に見せて感想を聞くのもいいでしょう。
EG νガンダムのサイズ感を伝えたいのであれば、サイズ感がわかるものを置いて対比させても構いません。また、可動範囲を伝えたいのであれば、大胆に開脚ポーズなど可動限界のポーズをとらせた写真にするのもいいでしょう。
つまりは自分が写真で伝えたい事を明確に説明でき、写真からも読み取れるかが重要です。
●コツ2「色々な位置や角度から撮る」
物や景色は見る位置や角度によって色んな表情を見せてくれます。
たとえば、【画像2】の左と右の写真を見比べてみてください。

左より右の方がヒーロー感や力強さを感じませんか?
実は左の写真はスマホを縦位置(レンズが上)で撮影した写真で、右の写真はスマホの上下を逆にして(レンズが下)撮影した写真です。スマホは拳一個半位の大きさなのですが、この拳一個半レンズの位置が変わるだけで見え方や伝わり方が大きく変わってきます。(トリミング等の微調整は行っています)
通常約13cm前後のガンプラでは、数cm撮る位置が変わるだけでツインアイが見えたり見えなかったりと表情が大きく変化します【画像3】。

フィルム時代と違い、デジタル撮影ならいくら撮ってもフィルム代はかからないので上達するまでは色々な位置や角度からバシバシ撮りましょう。
●コツ3「太陽光で撮影する」
晴れの日でも雲りの日でも「太陽」の力は絶大です。
【画像4】の写真を見比べてみてください。

左の方が全体的に少し暗い感じがして、右の方が全体的に明るく綺麗な感じがしませんか?
このふたつの写真は、部屋の窓際で撮影と場所は同じです。しかし、光の質が違います。左は夜に電気光のみで撮影、右は日中に電気を点けずに太陽光のみを利用して撮った写真です。
拡大して見ると違いがよくわかります【画像5】。

電気と違い、太陽光は位置の変化で常に状況が変化してしまい、コントロールするのは難しいです。しかし、味方につけた時は心強い味方となってくれます。

【画像6】のように窓辺で模造紙を段ボールに貼り付けて撮影するだけでも随分と綺麗な写真になります。