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名は体を表さない?名前と能力のギャップが凄い『ジョジョ』スタンド 「恋人」なのに

「ビタミンC」が相手を溶かす?

「ビタミンC」の本体・田最環が表紙の『ジョジョの奇妙な冒険 第8部』13巻(集英社)
「ビタミンC」の本体・田最環が表紙の『ジョジョの奇妙な冒険 第8部』13巻(集英社)

●元ネタの方が「怖い」? 第6部「取り立て人 マリリン・マンソン」

 第4部以降は敵本体の名前だけでなくスタンド名も、曲名やミュージシャンの名前からつけられることが増えていきます。当然、読者は元ネタのイメージとスタンドを無意識のうちに重ねてしまうのですが、第6部「ストーンオーシャン」に登場した敵スタンド「取り立て人 マリリン・マンソン」は元ネタのイメージとだいぶ雰囲気が違います。

 元ネタの方の「マリリン・マンソン」は強烈な異彩を放つ、アメリカのミュージシャンで、びっしり悪魔的な刺青を施し、眉はなく白塗りメイクと邪悪ないでたち。また豚の血を会場に撒くライブパフォーマンスを敢行したり、私生活ではドラッグに溺れたりと、混沌世界に住む人物です。

 一方、6部に登場した女囚・ミラションが操る「マリリン・マンソン」は必ず賭け事の取り立てを行う(相手の臓器まで抜き取る)能力であり、ビジュアルも元ネタほどおどろおどろしくはありませんでした。「これから何が始まるのだ」と不安を煽る前振りとして、このスタンド名は大いに役立ったのではないでしょうか。

●トロトロにさせる効果あったっけ? 第8部「ビタミンC」

 第8部「ジョジョリオン」で東方家の長女・鳩の彼氏として登場した、岩人間・田最環(だも・たまき)が操るスタンド「ビタミンC」は、非常に凶悪かつグロテスクな能力を持つスタンドでした。元ネタは荒木先生が「凄すぎるアーティスト」として絶賛した、『CAN』というバンドの楽曲「Vitamin C」から。「ビタミンC」の能力は相手を液体のようにトロトロにしてしまうもので、その軟化具合は体のなかを魚が泳げるほどでした。スタンドまで溶かせるのが厄介で、ほとんど無敵かつ拷問向きの能力です。

「ビタミンC」=「酸っぱい」=「酸」=「溶かす」という段階を踏めば、多少なりの納得感を得ることもできそうですが……。恐ろしい能力と裏腹に、身近な「ビタミンC」というスタンド名のギャップが強烈でした。ちなみに元ネタの歌詞には「彼女の父は大きな飛行機を持っている(お金持ち)」、「彼女は怪物のようなプレス機に押し潰されている」というような意味のフレーズがあり、能力はともかく田最が鳩の恋人として東方家にやってきて一家を拷問するという状況には、ある程度シンクロしています。

 他にも、本体のホル・ホース自身は「No.1よりNo.2」と言っている拳銃スタンド「皇帝」や、オエコモバの爆弾スタンドなのにロマンチックな名前の「ボクのリズムを聴いてくれ」、爽やかなネーミングに反して本体・ドロミテの体液を浴びた人間をゾンビにして追尾させる「ブルー・ハワイ」など、名前を聞いてから能力を見ると驚くスタンドたちはまだまだいます。このネーミングのギャップも、『ジョジョ』の奇妙な魅力のひとつと言えるでしょう。

(片野)

【画像】名前に対してまさかの能力!『ジョジョの奇妙な冒険』の強烈スタンドを振り返る(7枚)

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