センベエ博士は天才かも? 『Dr.スランプ』の愉快すぎる発明品たち
大人もほしい夢のアイテムが出てくるマンガの筆頭は『ドラえもん』ですが、アラレちゃんが大活躍する『Dr.スランプ』にも、ファンの心をとらえて離さない数多くのマシンが登場しました。則巻千兵衛博士が生み出した、あったら絶対に楽しい発明品を振り返ります。
アラレちゃんだってセンベエ博士の発明品だった

鳥山明先生の出世作『Dr.スランプ』は、アラレちゃんやペンギン村の人びとが巻き起こすドタバタが楽しいマンガですが、作品の魅力は則巻千兵衛博士(以下、センベエ博士)が発明したマシンの数々にもあります。
センベエ博士といえば、真面目で優しく、さらに、エロ(ただし大人なのに小中学生レベル)なのにうぶで、常にどこか抜けているという愛すべき人物。『ドラえもん』のひみつ道具は未来社会から取り出したものですが、『Dr.スランプ』の発明品は、ほぼセンベエ博士がひとりで生み出しているので、博士の願望やパッションが詰まった超個性的なものばかりです。今回はそんな、センベエ博士が生み出したすごい発明品の数々を振り返ります。
●センベエ博士の最高傑作「アラレちゃん」
友達や先生など周囲へのあまりのなじみっぷりに、時として忘れそうになりますが、そもそも主人公である「アラレちゃん」自体、センベエ博士が作りあげた人間型ロボット(アンドロイド)です。連載第1話は、アラレちゃんの制作現場から始まりますが、まず最初にクビ(から上)を作ったため、センベエ博士はアラレちゃんと話しながら胴体を作っているという、シュールなシチュエーションでした。
13才の設定で生まれたアラレちゃんは、その後、学校の友達にもアンドロイドとはバレない仕上がりで、博士自身が「こわい…私は自分の才能がこわい… こんなに完璧な人間型ロボットをかんたんにつくってしまうなんて…」とうそぶくほどです。ですがもちろん、ちょっと抜けている博士のこと、言うほど完璧ではありません。なんとアラレちゃんは、超近眼。というワケで、トレードマークのメガネをかけることになったのです。
アラレちゃんは身体能力がずば抜けていてマッハのスピードで走ったり、パンチで地球を真っ二つに割ったり(「地球割り」)、投げた岩で月を壊したりなど、よくこれでアンドロイドだとバレないものだと思いますが、総じてペンギン村の皆さんはおおらかなようです。
顔を洗うときは胴体から外して洗濯機で洗ったり、ウンチつつきが趣味だったり、アンドロイドなのになぜかお酒を飲んで酔っ払い、山吹先生に「ねえちゃんもいっぱいやっか?」などと絡んだり(昭和!!)など、愛すべき行動だらけのアラレちゃんは、間違いなくセンベエ博士の最高傑作です。