【漫画】入らないはずのラジオから「痛い!」トラックドライバーの実話怪談が怖い…!
トラックドライバーをしているぞうむしさんは、ドライバーたちが運転中に体験した怖いエピソードをマンガに描いてTwitterに公開しました。夏ならではの、背筋がゾッとする怪談話が大きな反響を呼んでいます。
トラックドライバーたちの実体験が面白くも怖すぎる
トラックドライバーをしているぞうむしさん(@zoumushi6)は、物流センターの控え室でドライバーたちのさまざまな話を聞きます。なかには、ドライバーが運転中に体験した怖いエピソードもたくさんあるそうです。
あるドライバーが山道でトラックを運転中、ラジオが入らない場所なのに、ラジオから「痛い痛い!」「熱い!」などという声が聞こえてきて……。
このようなドライバーたちのちょっと怖い体験の数々をぞうむしさんがマンガに描き、『トラックドライバーの怪談』としてTwitterに公開しました。読者からは「面白かった」「怖すぎる」「続編を読みたい」などの声があがり、大きな反響がありました。
作者のぞうむしさんに、お話を聞きました。
ーーぞうむしさんがマンガを描き始めたきっかけを教えて下さい。
マンガは小学校高学年くらいからコマを割って描いてました。30年前、「週刊少年サンデー」の藤田和日郎先生に憧れて漫画家になりたいと思ったのがきっかけです。一度漫画家になるのを諦めたのですが、43歳の時に「オモコロ」というサイトに投稿したのが今現在の活動の元になっています。詳しい経緯は「オモコロ」に投稿した『43歳、漫画星。』というエッセイマンガの中に描かれています。
ーー『トラックドライバーの怪談』のエピソードをマンガに描こうと思ったきっかけはありましたか?
「オモコロ」の編集長である原宿さんとの雑談中に、自分がトラックドライバーだということを話したら「面白いじゃないですか!」と言ってもらえたのが大元になります。四半世紀以上ドライバーをしているので、自分にとってはその職業が当たり前すぎて、まさかトラックドライバーのマンガを描くことになるなんて想像もしていませんでした。
トラックドライバーのマンガを描くにあたって、絵コンテをやり取りしてるうちに「ヒヤリハット」(業務中に思わずヒヤっとしたことやハッとしたことなどの総称)をテーマにしたらどうか、というアイデアが出て、そこから怪談に発展した形になりました。物流センターの詰め所(控え室)で雑談しているドライバーのおっちゃんたちの話が面白くて、いつも盗み聞きしていたのが良い経験になりました。
ーーたくさんの感想が寄せられています。特に印象に残った読者の声について、教えて下さい。
たくさんの感想をいただけること自体が本当にありがたくて、どの感想もうれしかったのですが、なかでも「リアルだ」「怖い」「面白かった」という言葉の入った感想が特に描いてよかったなと感じることができました。また、同業者の方やホラー、マンガ好きな人にも読んでもらえたのもうれしかったです。
感想のなかには、ご自分の怖い体験談を書いてくださる方もいて、思わず「自分のマンガより怖い!」と感じることもありました。
ーーぞうむしさん自身がトラックドライバーをなさっており、時間も不規則かと思いますが、マンガ制作の他、シャツの制作・販売など、幅広く活動なさっています。活動の原動力となるものはありますか?
もともと、何かを生み出すということが好きなのですが、さらに自分が描いたものや作ったものにリアクションをもらえると、死ぬほどうれしくなる、というのが原動力になっていまです。
シャツは、「昆虫」や「仏像」など自分の大好きなものをモチーフにしているのですが、そうすることで自分自身がワクワクしながら、制作することができます。
シャツは、友人ふたりと共にデザインチームとして制作しているのですが、マンガもそのふたりが仕上げを手伝ってくれています。ドライバーをしながらマンガの活動ができるのはチームのおかげです。
ーー今後、Twitterで発表される作品については、どのように活動していきたいとお考えでしょうか?
しばらくは、過去作を定期的にアップしていきたいと思います! 実は、このようなタイミングで、利き腕を骨折するという、本当にトラックドライバーとしても漫画家としても致命的な状況でして、新しい作品を描きたいのに描けないもどかしさでいっぱいです。また、今の状況であってもできることを模索中でもあります! とりあえずは、左手で1枚絵を描いています!!
ただ、最終的にはマンガ1本で食べていくのが目標なので、そうなるまで描き続けたいです。
(マグミクス編集部)