えっ、もう終わり？　あまりにも弱すぎて拍子抜けした「ドラクエのラスボス」3選

『ドラクエ』シリーズ「最弱ラスボス」候補は？

　国民的RPG『ドラゴンクエスト』シリーズは、ナンバリングタイトルの最新作『ドラゴンクエストXII 選ばれし運命の炎』の発売が予定されている長寿作品です。

　そんなRPGでは、物語のラストを締めくくるラスボスがどんな強敵だったのかは、プレイヤーの間で話題になりがちですが、なかには「これがラスボス？」「手応えがなかった」と、弱すぎたことで逆に注目を集めたラスボスもいました。

　そこで本記事では、ドラクエ好きの間で「最弱」と噂されている、少々残念なラスボスについてご紹介します。

　なお今回は『ドラクエ』シリーズのクリア後のお楽しみ要素でもある「裏ボス」については考慮しておりませんので、ご了承ください。

　まず最初にご紹介するのは、PS2版『ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君』のラスボス「暗黒神ラプソーン」です。

　ラプソーンといえば、第1形態を倒すと、第2形態に変身するのが特徴ですが、第1形態の姿はとてもラスボスとは思えない愛らしさです。さらに第2形態は太ったオジサンのような体型になり、威厳は増しますが、お世辞にも強そうには見えませんでした。

　実際ラプソーンはラスボスにもかかわらず「ルカニ」の呪文が効きやすく、守備力をガンガン下げながら戦うことができます。それに『ドラクエ8』には、プレイヤー側の「テンション」を上げることで攻撃力や回復量が増加するシステムがあるので、守備力を下げる効果との相性が抜群です。

　これらを活用すると極端な話、強力な呪文や特技を使用せず、通常攻撃だけで倒し切ることも可能なラスボスでした。

　しかもラプソーンの第2形態には「不敵に笑う」という、実質何もしてこない行動パターンがある点も、ラスボスらしからぬ「ヌルさ」を感じます。

　そういったムダな行動をするだけでなく、歴代のラスボスに比べると全体攻撃の威力も低めだったので、気合いを入れて戦いに臨んだプレイヤーは拍子抜けしたことでしょう。

　次に紹介するのは、ニンテンドーDS用ソフト『ドラゴンクエストIX 星空の守り人』のラスボス「堕天使エルギオス」です。

　エルギオスもラプソーンと同様に第2形態に変化しますが、こちらのラスボスは第1形態、第2形態を問わず「不敵に笑う」というムダな行動をとります。

　また、ラスボスにしては攻撃力が高くなく、それなりに育成していれば、本来は強烈な「ジゴスパーク」や「マダンテ」といった攻撃も、そこまで脅威に感じません。

　さらにプレイヤー側が「テンションシステム」を活用すると、最大で攻撃力を6倍まで跳ね上げることができます。これを活用すると一気に大ダメージを与えることが可能で、ますます手応えのないラスボス戦となることは間違いありませんでした。

　最後に紹介するのは、SFC版『ドラゴンクエストV 天空の花嫁』のラスボスである「ミルドラース」です。

　ミルドラースは陰の薄さに定評のあるラスボスですが、強さの面でもこれといって目立った特徴がありません。

　ミルドラースの第1段階は「かがやくいき」、第2段階は「しゃくねつほのお」あたりが強力な攻撃になりますが、どちらもブレス攻撃なので「フバーハ」の呪文で容易に軽減できます。

　それに『ドラクエ5』ならではの「モンスターを仲間にできる」という新要素が、ミルドラース戦の攻略をカンタンにしてしまった感もあります。

　強力な仲間モンスターとして知られる「キラーマシン」「グレイトドラゴン」「スライムナイト」あたりは、「ミルドラース特効」とも言える優れた耐性を持っています。これらのモンスターを育成し、パーティに入れておくだけでかなり優位に戦えました。

　改めて振り返ると、弱いと思われているラスボスは、比較的後半のタイトルに集中している印象です。これはゲーム全体のボリュームが増え、新しいやりこみ要素が追加されたことで、主人公陣営が強くなりすぎることも影響しているのかもしれません。

　そしてナンバリングタイトルの最新作となる『ドラクエ12』のラスボスは、いったいどんな強さを見せてくれるのかも注目したいですね。