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「想像以上」「原作者も衝撃」 過激シーンも体当たり再現したR指定実写化映画4選

マンガには、グロ・エロ描写や激しい暴力などを含み、その過激さから実写化はできないと言われる作品もあります。そんな作品のなかでも、キャストの熱演や世界観の表現で、原作どおりの再現に成功した実写化映画作品もありました。

原作どおりの容赦ないグロに「直視できない」

狂気とファンタジーが入り混じる独特な世界観に魅了される映画『ばるぼら』ポスタービジュアル (C)2019「ばるぼら」製作委員会
狂気とファンタジーが入り混じる独特な世界観に魅了される映画『ばるぼら』ポスタービジュアル (C)2019「ばるぼら」製作委員会

 グロテスクな描写や性的シーンなどの過激な表現を含むマンガ作品の実写化は、ファンにとって「再現できるのか」と心配になることもありますが、体当たりな演技で「想像以上」と好評を得た作品もあります。今回は、映倫から「R15+指定」に分類され、キャストの演技も注目された実写化映画作品を振り返りましょう。

●『ばるぼら』(原作:手塚治虫)

『鉄腕アトム』『ブラック・ジャック』などの数々の名作を生みだした手塚治虫先生が1970年代に発表したマンガ『ばるぼら』は、手塚先生の長男である手塚眞さんが監督をつとめ、2020年に実写映画化されています。

 本作は人気小説家の美倉洋介と、新宿駅で出会った謎の少女ばるぼらの奇妙な共同生活を描いた物語です。不思議な魅力があるばるぼらは、近くにいると創造力が湧いてくる、美倉にとって「ミューズ」のような存在となっていきます。やがて、美倉が自身の異常性欲からくる幻覚に悩まされ、破滅の道をたどっていく姿が描かれました。

 美倉を演じる稲垣吾郎さんと、彼を翻弄するばるぼらを演じる二階堂ふみさんによるキャラの再現性はもちろん、美倉が試着室で下着姿の女性(実はマネキン)と情事に及ぶ場面や、ばるぼらとの水中のキスシーンなども注目されました。

 加えて、ウォン・カーウァイ監督やエドワード・ヤン監督作品などで知られる、「映像美の巨匠」クリストファー・ドイル氏が撮影監督を行ったことで、作品独特の狂気とファンタジーが共存するような世界観まで見事に再現されています。ネット上では「裸体がたくさん出てくるのに下品に感じなかった」「エロにも世界観にも忠実」「すばらしく耽美的」と高く評価される作品となりました。

●『宮本から君へ』(原作:新井英樹)

 熱血営業マンの宮本浩が仕事や恋愛に七転八倒する姿を描いたマンガ『宮本から君へ』は、容赦ない展開も描き、多くのファンを魅了し、動揺させた伝説の作品です。バイオレンスシーンや過激な性暴力が描かれることから実写化を懸念する声もありましたが、2018年にドラマ化され、2019年には実写映画化を果たします。

 映画では、パートナーである中野靖子(演:蒼井優)のために奮闘する宮本を池松壮亮さんが熱演し、「不器用で熱血な宮本は池松さんだから演じられたんだろうな」「実写ならではの気迫を感じた」と評価されました。さらに靖子が性暴力を受ける過激なシーンは、蒼井優さんが、体当たりの演技を見せ、彼女が深く傷つく心理描写までしっかりと再現され、ネット上では「辛くて見ていられない」という声もあがるほど、視聴者に訴えかける作品として注目されます。

「MOVIE WALKER」の池松さんと蒼井さんのインタビューでは、「アスリートみたいだった」「全体的にカロリーの高い現場」などと撮影現場のハードさを振り返っており、原作の熱感を全身全霊で再現した彼らの役者魂が感じられます。また、悪役のラガーマン真淵拓馬を演じるために、2か月で30kg以上増量した一ノ瀬ワタルさんの怪演も高い評価を受けました。

【画像】え…っ? 「ポスター怖っ」「よく映像化できたな…!」 これが過激マンガの実写化作品です(12枚)

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