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初代『ドラクエ』の衝撃ポイント4選 「開幕ラリホーでなすすべなく死亡」

ファミコン時代に登場し、多くのプレイヤーを魅了した初代『ドラゴンクエスト』。この作品で、初めてRPGを遊んだ人も多数いました。だからこそ、当時味わった衝撃や、後に振り返った時の意外な驚きは、なかなか忘れがたいものがあります。

ファミコン版『ドラクエ』には、楽しい思い出と多彩な驚きが詰まっていた

ファミコン版の初代『ドラクエ』から垣間見える、意外な衝撃の数々
ファミコン版の初代『ドラクエ』から垣間見える、意外な衝撃の数々

 国内でRPGの知名度を向上させた作品といえば、『ドラゴンクエスト』シリーズを思い起こす人も多いはず。ファミコンに先駆けてPC向けに展開するRPG作品がいくつもありましたが、少年少女を含めた多くのユーザーにRPGを伝えた影響力は、立役者と呼ぶに相応しい活躍ぶりでした。

 主人公を育て、武具を揃えて強くする。RPGの基本的な楽しさを、鮮やかな見た目で彩ったシリーズ1作目のファミコンソフト『ドラゴンクエスト』(以下、ドラクエ)は、「初めてのRPG」に触れたプレイヤーたちに大きな衝撃を与え、かつてない刺激と感動を生み出しました。

 初代の『ドラクエ』が素晴らしい作品なのは間違いありません。しかし、その素晴らしさが強く印象に残り、思い出補正の裏に隠れて「ショックな出来事」は、意外と忘れがちです。なかには、以降のシリーズ作に受け継がれなかった初代だけの要素や、形が変わったため今振り返ると驚かされる仕様などがいくつもあります。

 素晴らしさや面白さ以外にも、さまざまな驚きとショックが潜むファミコン版の『ドラクエ』。そんな名シリーズの原点に、今一度立ち戻ってみましょう。

●ガチで怖かった、暗闇に包まれたダンジョン

 ダンジョンといえば、手ごわい敵が潜み、奥にはボスがいて、道中には嬉しい宝箱が置かれている。一般的なRPGはもちろん『ドラクエ』シリーズ全般にも、こうした認識は共通しています。ですが初代に限っては、さらに「暗くて見通しがきかない」という要素がありました。

 初代のダンジョンは、主人公である勇者がいるマスしか見えず、画面のほぼ全てが暗転。TV画面の真ん中だけ色鮮やかですが、しかしそこ以外は暗闇に没しており、どちらに道が伸びているのかもロクに分かりません。

 文字通りの意味で、一寸先は闇。手探りで進んでも壁に阻まれ、行き止まりと分岐を右往左往する羽目に。そのうち出口も分からなくなり、暗闇の中でただひとり迷子に……。あの時の絶望感は、まさに衝撃的でした。

 アイテムの「松明」や呪文の「レミーラ」があれば、主人公の周囲が明るくなるので、かなり進めやすくなります。しかし、それでも明るくなる範囲は限定的。最初の「ほぼ暗闇」の衝撃が尾を引きずったまま、暗いダンジョンをびくびくしながら歩いたものです。

●「ラリホー」で、なすすべもなく死亡

 他のシリーズ作と同様、初代『ドラクエ』のバトルもターン制ですが、大きく異なる点がひとつあります。それは、主人公ひとりだけで戦うこと。『ドラクエII』では3人パーティ、『ドラクエIII』だと最大4人でパーティを組み、それぞれの弱点をカバーしつつ戦うことが可能です。

 しかし、初代『ドラクエ』の場合、頼れる相手は自分だけ。攻撃も回復も、全てひとりで行います。幸い、1回の戦闘で1体の敵しか現れないので、「数の暴力でボコられる」といった理不尽な展開はありません。が、このタイマン形式のバトルにはひとつの悲劇が隠れていました。

 その発端は、「ラリホー」から幕を開けます。この呪文は相手を眠らせる効果があるので、主人公はたちまち眠りの世界に。早ければ次のターンに目覚めますが、起きるかどうかは運次第。その間、プレイヤーは何もできず、運が悪ければ延々と眠り続けるハメになります。

 寝ている間も敵からの攻撃を食らい続け、起きる気配のないままHPが減っていき……最悪の場合、そのままHPがゼロになることも。「ラリホー」を食らっただけなのに、気づけば王様から「しんでしまうとは なにごとだ!」と言われてしまう始末です。

 もし仲間がいれば、起こしたり回復するといったフォローができたはず。しかしひとりパーティゆえに、初代『ドラクエ』では「ラリホー」の恐ろしさが際立ちました。

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