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読み返して鳥肌! 読者の間で考察が飛び交う「すごい考察」とは

マンガやアニメには、作中にうまく隠れた「伏線」が存在します。そして、その後のエピソードで伏線が回収され「あれが伏線だったのか」と気付いた瞬間に鳥肌が立った読者もいるのではないでしょうか。

知ればハッとさせられる!

「選挙編」での伏線回収に大興奮! 『HUNTER×HUNTER 選挙編』DVD(バップ)
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 マンガ・アニメ作品のなかには、作者によって「伏線」が張りめぐらされていることが多く「物語の鍵は既にそろっていた」と後に知ったときは、鳥肌が立つほど興奮をおぼえます。見事な伏線回収を見せた作品といえば、どの作品を思い浮かべますか?

 まずは『HUNTER×HUNTER』(著:冨樫義博)に登場した伏線です。第30巻の表紙で描かれた「十二支ん」の絵が、裏切り者を示唆していたのではないか、とうわさされていました。表紙では「十二支ん」のメンバー全員の後ろ姿が描かれており、パリストン、サイユウのふたりは手を組んでいます。その後のエピソードで、パリストンとサイユウが裏で手を組んでいることが明らかとなりました。

 この見事な伏線回収に読者からは「手を組んでいる伏線すげー」「裏で手を組んでいるということだったのか……」など、驚きの声があがっていました。しかし反対に、サイユウは裏切り者に仕立て上げられたという考察もあります。表紙にヒントがあるように見せかけて「幻影旅団を模したようにみせたミスリードなのでは?」と推測する声もあがっていました。

 ほかにも、「ジャンプ+」で掲載されている『チェンソーマン』第1部(著:藤本タツキ)のサムネイル画像が「良い伏線」と話題を集めていました。イラストは、主人公・デンジが手に持ったチェンソーに、マキマが映り込んでいる様子が描かれており、同じ構図のものが集英社公式サイトや2019年1号の「週刊少年ジャンプ」の表紙などにも使用されています。

 1部のクライマックスが描かれる第96話の、デンジがマキマに斬りかかるシーンでも、同じくチェンソーにマキマが映りこんでいる描写がありました。サムネイル画像と第96話のワンシーンが重なり、「デンジの肩にはポチタがいるのに、チェンソーを持っていた疑問が解決した」「ホントにタツキ先生は天才」といったコメントが寄せられています。藤本タツキ先生のなかでは、連載当初からクライマックスシーンがすでに完成していたのかもしれません。

 最後は『名探偵コナン』(著:青山剛昌)に登場した伏線です。推理マンガのため、伏線があるのは当たり前です。しかし、それでも盛り上がりを見せたのが「黒の組織」のNo.2・RUMについての伏線でした。RUMがスパイとして組織に侵入している安室透(バーボン)へ送ったメッセージの「Time is money」を和訳した「時は金なり」をアナグラムにすると、「WAKITAKANENORI」(ワキタカネノリ)に変換できます。これによって、「RUMの正体が板前の脇田兼則では?」という推測が強まりました。

 はっきり伏線だと分かる描写こそなかったものの、後に本編で「脇田=RUM」が確定します。伏線の時点で「脇田=RUM」と推測していたファンからは、「やっぱりRUMってタイムイズマネーやったんかい」「予想はできてた」などの声があがっていました。一方で「アナグラムでは脇田になるけど、あえて名乗るかな?」「自分が送ったメールでヒント出すって組織のNo.2としてどうなのよ」と、それらの事象は偶然だったと考える人もいます。

 伏線には伏線回収されたあと、もう一度読み返したくなる魅力があります。本当に伏線を張っていたのか、作者自身のコメントはありませんが、ここまで繊細に作り込まれた世界観に、ファンが作品のとりこになるのは必然のことなのではないでしょうか?

(LUIS FIELD)

【画像】ラストに衝撃! もう一度見返さずにはいられない伏線回収たち(4枚)

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