「ベッドシーン濃厚過ぎ」「体当たり演技ヤバ」 原作より生々しい?「R指定」実写版
R18指定にまでなった衝撃作
●『性の劇薬』R18+

水田ゆき先生の代表作『性の劇薬』は過激な描写が多く、映画化が発表されても原作ファンも思わず「実写化は無理じゃない?」と疑問を持つほどでした。
その理由は、完璧な人生から転落し、飛び降り自殺をはかろうとしたエリートサラリーマン・桂木(演:渡邊将)が謎の男・余田(よでん、演:北代高士)に助けられるも恐ろしい調教を受けることに……というストーリーにあります。余田は「生きてることを実感させてやるよ」と性の快楽を与えるため、桂木を徹底的に調教するハードな展開が続くのです。
また、原作では桂木はマンションの一室に監禁されますが、実写映画では病院の地下らしき場所で照明も少なく、不気味な印象を与えます。そんな怪しい雰囲気が漂う場所で、淡々と調教の様子が続くのはたしかに成人指定になってもおかしくないと言えるでしょう。
なお、同作では性行為中のシーンにおいてほぼ性器が映らないようなカメラワークとなっており、行為の激しさはしっかりと描かれつつ、モザイク処理が極力見られない演出がされています。そのため、「雑なモザイク処理で興醒めすることもあるんだけどそれがなかった」「BL好きにはありがたい演出」と好印象を抱く人も見られます。ピンク映画で長年キャリアを積んでいた、城定秀夫監督の手腕が光った作品でした。
●『窮鼠はチーズの夢を見る』R15+
同じく過激なBLマンガの実写化作品といえば、水城せとな先生の『窮鼠はチーズの夢を見る』をイメージする方も多いかもしれません。
女性から言い寄られるままに不倫を重ねていた主人公・恭一(演:大倉忠義)は、7年ぶりに再会した大学の後輩・渉(演:成田凌)から不倫の証拠を隠す条件として、身体の関係を迫られます。恭一は浮気を隠し通すため一度だけ交換条件をのむことにしたはずが、徐々に流されて関係を続けていきます。
妻と離婚した後も、恭一はずるずると渉との関係を続けますが、妖艶なラブシーンがあまりにも多く、大倉さんのファンを中心に「衝撃だった」「ここまで体当たりで演技してるとは思わなかった」と驚く声も続出していました。
一方で、これまで『ナラタージュ』や『世界の中心で、愛をさけぶ』といった恋愛映画を数多く手がけた行定勲監督による、美麗なカメラワークや演出について「生々しいシーンのはずなのに美しすぎた」「神秘的だった」と絶賛する意見も見られます。
このほかにも、過激な描写の多いマンガを原作とする深夜ドラマも話題を集めています。冤罪で人生に絶望した男が謎のセレブ妻と関係を持ち、北海道へともに向かう『雪女と蟹を食う』(作:Gino0808)の実写ドラマも、初回から濃厚過ぎるキスシーンとベッドシーンの連発に、主演の重岡大毅さんのファンが「観るのがしんど過ぎる」とSNSに嘆くあまり、関連ワードがトレンド入りする事態となっていました。
また、高校生カップルが不条理な感情を慰め合う様子を描いた、横槍メンゴ先生の『クズの本懐』の実写ドラマにも大胆な濡れ場が続出し、読者を中心に話題になっています。今後は映画だけでなく、実写ドラマの衝撃描写からも目が離せません。
(田中泉)