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『ゴールデンカムイ』杉元、鶴見には実名モデルがいた? 強烈キャラ達の「元ネタ」とは

実写版が絶賛公開中の『ゴールデンカムイ』の主人公、不死身の杉元には実名のモデルがいました。鶴見中尉にもリアルなモデルがいます。また、他のキャラにも「モデルか?」と推察できる人がいるようです。

ロシア兵2000人から狙い撃ちされたが無傷

実写映画『ゴールデンカムイ』IMAXビジュアル (C)野田サトル/集英社 (C)2024映画「ゴールデンカムイ」製作委員会
実写映画『ゴールデンカムイ』IMAXビジュアル (C)野田サトル/集英社 (C)2024映画「ゴールデンカムイ」製作委員会

 実写映画『ゴールデンカムイ』が絶賛上映中です。主人公は、何度も致命傷を負いながらも生き続ける「不死身の杉元」こと「杉元佐一」ですが、これが原作者・野田サトル先生の曾祖父の実名であることをご存じでしょうか。しかも、対立する「鶴見篤四郎(中尉)」も、知人の祖先がモデルなのだそうです。

 この事実は、野田先生自身がブログでつづり、また「ゴールデンカムイ 公式ファンブック 探求者たちの記録」(集英社)にも掲載されています。内容をご紹介します。

 まず、「杉元佐一」とはどんな人物だったのでしょうか? 野田先生は新連載の題材を探していたとき、父に曽祖父のことを聞いたそうです。

 曽祖父の杉元佐一さんは、作中にもある「第七師団」の歩兵27連隊乗馬隊に所属していました。日露戦争に出兵し、あの二百三高地での激戦にも参加したそうです。

 そして、実際に「不死身」の異名を取るようなエピソードが残されています。あるとき、約500人の大隊が約2000人のロシア兵に包囲されました。絶体絶命の状況に、上官は、この包囲網を突破して援軍を呼ぶ任務をふたりの兵士に命じます。そのひとりが杉元さんでした。

 ふたりは馬に乗り、ロシア兵の包囲網を全力疾走します。鉄砲の弾は何発も身体をかすめますが、奇跡的に人馬とも無傷で突破し、4000人の援軍を呼ぶことに成功します。ロシア兵は撤退し、大隊は死者を出さずに済みました。

 杉元さんは、その功績が認められて金鵄(きんし)勲章を賜ります。第2次大戦中に60代で病死するまで、多額の年金をもらっていたそうです。「血みどろの戦争を生き抜き、500名の命を救い、名誉とマネーを掴んだという話に胸が熱くなる」と野田先生は語っています。野田先生は曾祖父と主人公の関係について、「名前を借りただけに過ぎない」「自分の曽祖父を描いているつもりは一切無い。全くの別人と考えている」とも言っていますが、上記の生還劇は「不死身の杉元」の所以のひとつともいえるエピソードです。

※ここから先の記事は実写版『ゴールデンカムイ』で描かれていない、ネタバレとなるエピソードを含みます。

【画像】え…っ? まんまじゃん!これが再現度凄すぎな実写版の「鶴見が杉元を尋問するシーン」です(3枚)

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