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セブンに異変! 『ウルトラマンレオ』1話まさかの「やらかし」で視聴者大量離脱?

1974年『ウルトラマンレオ』は、のちに再評価されたものの、当時は視聴率が低迷したまま終了し、第2期ウルトラシリーズの最終作となってしまいました。その原因のひとつが、第1話のウルトラセブンの登場場面で起きたあり得ない失敗です。『レオ』第1話で何が起きたのでしょうか?

撮影スタッフは先輩ウルトラマンの見た目に関して無頓着だった?

「ウルトラ特撮 PERFECT MOOK vol.09 ウルトラマンレオ (講談社シリーズMOOK)」(講談社)
「ウルトラ特撮 PERFECT MOOK vol.09 ウルトラマンレオ (講談社シリーズMOOK)」(講談社)

 1974年放送の『ウルトラマンレオ』は、結果的に第2期ウルトラシリーズの最終作となりました。第1話からのウルトラ兄弟である「セブン」の登場で注目を集めましたが、そこでまさかの大失態が発生します。以後、子供たちがそっぽを向いたことが、『レオ』の視聴率低迷の原因だともいわれています。

『ウルトラマンレオ』の第1話「セブンが死ぬ時!東京は沈没する!」で、大嵐のなか、ウルトラセブンはマグマ星人に操られた兄弟怪獣レッドギラス、ブラックギラスの合体技に遭い、足に重傷を負ってしまいます。以後、セブンに変身できなくなったモロボシ・ダンが杖を使う原因になるため、ドラマ全体のなかでも最も重要な場面といっても過言ではありません。

 ところが、その場面のセブンには、いつもの角張った「耳」が付いていませんでした。兄弟怪獣とのアクションや水没した街の撮影に意識が向いていたのか、セブンの耳が付いていないことに、スタッフの誰もが気付けなかったようです。しかし、セブンの登場を楽しみにしてブラウン管にかじり付いている子供が気付かないワケがありません。

「ウルトラ特撮 PERFECT MOOK vol.09 ウルトラマンレオ」(講談社)に掲載された、フリーデザイナー野中剛氏のコラム「円谷AGEの眼」では、「ウルトラセブンが『何かおかしい』ことに気づいた全国のチビッコはかなり多かったのではないかと思います」と指摘しています。当時、小学3年生だった野中氏は、「ウルトラセブンの耳がないまま撮影しちゃうこの番組のスタッフは、なんて無責任なんだ!」と呆れ、それ以来、レオを見なくなったそうです。

 当時は子供向け番組が百花繚乱でした。『レオ』放送中の1974年から1975年は、特撮で『仮面ライダーX』『仮面ライダーアマゾン』『鉄人タイガーセブン』『電人ザボーガー』、アニメでは『マジンガーZ』『ゲッターロボ』『科学忍者隊ガッチャマン』『新造人間キャシャーン』などが放送されており、ウルトラマンを見なくても問題ないほど子供向けのコンテンツがあふれていたのです。

『ウルトラマンレオ』の最終回「恐怖の円盤生物シリーズ! さようならレオ!太陽への出発」でセブンは、主人公おおとりゲンの夢のなかで再登場します。今度は耳こそついているものの、周辺の銀色のパーツを付け忘れているのか、赤いウェットスーツの地の部分が丸出しのように見えます。結局、いつものセブンとは違っていて、「やっぱり変だな」と思った子供たちもいたでしょう。

 ヒーローの見た目に関しては、子供ががっかりしてしまう要素もありましたが、『ウルトラマンレオ』はユニークな熱血特撮として見どころの多い作品です。第1話でのミスが悔やまれます。

(LUIS FIELD)

【画像】え…っ?耳がない? これが『ウルトラマンレオ』の1話に出たセブンです

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