作画崩壊に「笑った」 「事故った」回が長年語り継がれるアニメ
近年は美麗な作画のアニメが注目される傾向にありますが、その一方で「作画崩壊」で伝説を残したアニメもありました。これまでに、どのような「作画崩壊」があったのでしょうか。
「作画崩壊」で一躍有名に
アニメ史に歴史を残した作品のなかには、いわゆる「作画崩壊」で伝説になったアニメも少なくありません。制作に携わった人たちにとっては笑いごとではないかもしれませんが、作画ミスの内容によっては視聴者がお祭りのように盛り上がることがあります。
その代表的な例として、まず「トランスフォーマー」シリーズのアニメ第1弾『戦え! 超ロボット生命体トランスフォーマー』が挙げられるのではないでしょうか。同作は日米合作のアニメ作品として制作され、のちに数多くの続編が作られた変形ロボットアニメの金字塔です。しかし初代TVシリーズは明らかな作画ミスと捉えられるシーンも多く、今もネタとしてアニメファンの間で語り継がれています。
まず有名なのが、キャラクターの彩色ミスによる数々の迷シーンです。つまり登場するロボットたちの色を塗り間違えてしまっているシーンが数多く存在するのですが、これによって本来は1体であるはずのキャラが突然分身するといった作画崩壊が頻繁に起こっていました。
他にも「デストロン」であるはずのロボットのエンブレムが「サイバトロン」になっていたり、武器の砲身がいきなりふたつに増えたり、そこにいるはずのないキャラが混ざっていたりなど、ありとあらゆるパターンの作画ミスが見受けられます。そういったツッコミどころを探すために、同作を見るアニメファンも意外といるようです。
とはいえ当時としてはかなり手の込んだ作画シーンも多いうえ、ストーリーそのものも全体的に分かりやすく面白いので、「笑える作画崩壊アニメ」として愛される不思議な魅力があります。
事実として同アニメは世界的に大ヒットしており、初代TVシリーズの後に作られた劇場版は、アメリカが莫大な予算を出資してくれた結果、とんでもないクオリティの神作画アニメに仕上がりました。現代のアニメでもなかなか見られないレベルのアニメーションとなっており、作画ファン必見の作品として知られています。