「ながら見でも音が生々しい」 令和放送の「地上波ギリ」マンガ実写化ドラマ
マンガを原作とした実写ドラマには、地上波放送されながらも、過激なベッドシーンが登場する作品もあります。不倫や人妻との関係、BLなど、多彩なジャンルを通じてさまざまなテーマが描かれてきました。
ジャンプ系マンガなのにこんな過激なん?
近年、コンプライアンスの観点からTV番組の過激描写は抑えられる傾向にありますが、令和の時代の地上波放送にも関わらず原作マンガのイメージを忠実に再現し、過激な場面が描かれるマンガの実写化ドラマ作品もありました。
●『さっちゃん、僕は。』
「少年ジャンプ+」で連載された朝賀庵先生のマンガ『さっちゃん、僕は。』は、2024年に深夜ドラマとして実写化されました。
地方から東京に出てひとり暮らしをする大学生「片桐京介(演:木村慧人)」は、遠距離恋愛中の恋人「小山内早智(演:中山ひなの)」がいながら、隣室に住む人妻「国木田紫乃(演:石川恋)」と肉体関係を持ってしまいます。
本作では1話の冒頭から何度もふたりのからみが描かれ、SNSをざわつかせました。また、3話では早智が京介に会いに来るものの、彼女が寝た後に京介が紫乃の部屋を訪れ身体を重ねるなど、生々しいストーリー展開も描かれます。
単にドキドキするだけでなく人間ドラマも生々しい本作に、視聴者からは「石川さんのランジェリー姿が色っぽすぎた」「後半ドロドロと緊張がすごい」「せつない物語風に見えていたけれど、けっこうエグい終わり方したなぁ」と、挑戦的な内容が注目を集めました。
●『買われた男』
「コミックシーモア」にて連載中の人気マンガ『買われた男~女性限定快感セラピスト~』(マンガ:三並央実/原作:芹沢由紀子)は、2024年4月よりテレビ大阪、BSテレ東で深夜で実写ドラマ化されました。
「女性用風俗」をテーマに、イケメンのセラピストたちが、さまざまな事情を抱える女性の心身を癒やしていきます。全9話のなかで、セックスレスの主婦や女社長、トランスジェンダー男性などが登場し、多様な悩みを抱える登場人物たちの物語が描かれました。
また、題材ゆえに当然ベッドシーンも多いのですが、激しい描写よりもキスや愛撫の音が特に強調されており、濃厚でリアルな印象を与えています。
濡れ場のインパクトはもちろん、なぜ女性用風俗を利用するに至ったのか、登場人物たちが抱える悩みも細やかに描かれており、多くの視聴者が共感したようです。
●『飴色パラドックス』
夏目イサク先生原作のマンガ『飴色パラドックス』は、2022年に毎日放送の深夜ドラマ枠、「ドラマシャワー枠」で実写化されています。
週刊誌「DASH!」で記者として働く青年「尾上聡(演:木村慧人)」が、張り込み班への異動を命じられると、そこには密かにライバル視していたカメラマン「蕪木元治(演:山中柔太朗)」がいました。性格も正反対のふたりでしたが、次第に惹かれあう関係となっていきます。
本作の見どころは「ケンカップル」要素満載の、BLシーンです。かわいげのある聡とクールな蕪木が、どのように親密な関係を築いていくのかも大きな魅力といえます。
また、最終回ではふたりの濃厚なからみの場面があり、視聴者からは「心臓が持たないほど興奮した」「横顔が美しくて色っぽすぎる」との声があがりました。
(LUIS FIELD)