原作と見比べても「まんま」「本人かよ」再現度が異常だった実写化キャラ
マンガの実写化作品を見るうえで、やはりキャラクターの再現度はどうしても気になるものです。原作人気が高いほどファンの目も厳しくなり、ときに不満の声があがることも少なくありませんが、逆に驚きの再現度で原作ファンを唸らせた例もありました。
全体的に再現度高い『ゴールデンカムイ』のなかでも、余りにも似ていたキャラ
![江口のりこさん宣材写真](https://magmix.jp/wp-content/uploads/2077/02/129415-4-6fd7558fef13ae80530a77399fcfb50e-358x537-1-200x300.jpg)
マンガの実写化ではやはり「キャラの再現度」が注目されます。過去には全然イメージが違うと思われたキャストが演技力でそのキャラを再現したこともあった一方、そもそもの顔が似ている俳優がキャスティングされ、予想以上の再現度を見せた例もありました。
いまでも「ほぼ全キャラが原作そっくりだった」と語り草なのが、2008年から2009年にかけて3部作で公開された映画『20世紀少年』(原作:浦沢直樹)です。スタッフが原作者の浦沢さんとも細かく話し合い決めたというキャストのなかでも、特に衝撃的だったのは主人公「遠藤健児(ケンヂ 演:唐沢寿明)」の姪「カンナ(演:平愛梨)」の高校の友達「小泉響子」を演じた、木南晴夏さんの再現度でした。
『第2章-最後の希望』から登場する実写版の小泉は、特に「驚いたリアクションの顔」がそっくりで、今でも木南さんと原作を比較して「ここまで原作解像度の高い役者はいまだかつていない」「驚いたときの鼻の穴の向きまで似てる」「口の開け方、目の細め方も原作とまんま」とその再現度を絶賛する声が絶えません。
木南さんはもともとカンナ役を目指してオーディションを受けており、最初はメインキャラの友達としての起用に落胆した(それ以前もそういった役が多かった)そうです。しかし、この小泉響子の演技への反響が大きかったことで、俳優としてのマインドが変わり仕事が楽しくなったことをさまざまな媒体で語っています。
近年全体的なキャラの再現度が話題になった作品では、やはり2024年に映画、ドラマと続いた実写版『ゴールデンカムイ』(原作:野田サトル)は外せません。もともと原作ファンだった玉木宏さん演じる「鶴見中尉」や、敢えて原作を読まずに演じたという萩原聖人さんの「辺見和雄」まで、どのキャラも絶賛されてきましたが、なかでも「そもそもの顔立ちが似ている」ことで驚かされるのが、凄腕の贋作師「熊岸長庵」役の徳井優さんです。
実写版の熊岸は、WOWOWで放送された『連続ドラマW ゴールデンカムイ ―北海道刺青囚人争奪編―』8話「沈黙のコタン」で登場しました。アイヌに成りすます凶悪犯たちに脅され、偽札を作っていた熊岸は出てきてしばらくして毒矢を浴び死亡してしまいますが、その短い出番で「単純に似ているというだけで笑ってしまうくらいのレベル」「最期の死に顔までめちゃくちゃそっくり」と大いに話題に読んでいます。
WOWOWオンデマンドのインタビュー映像によると、当の徳井さんもオファーを受けて原作を読んだ段階で自分に似ていることに驚いたそうで、8話を監督した片桐健滋さんも衣装合わせの時点で「あ、そっくり」と思ったことを語っています。主演の山崎賢人さん、山田杏奈さんが思わず笑ってしまった死に際の大熱演や、顔に土をかけられながらも耐えたという埋葬シーンの死体としての演技にも注目です。
同じ2024年では、実写『ブルーピリオド』(原作:山口つばさ)の「大葉真由」先生も再現度が称賛されました。東京芸大を目指す主人公「矢口八虎(演:眞栄田郷敦)」が通う予備校の講師である大葉先生を演じたのは、近年主演から助演までさまざまな作品に引っ張りだこの江口のりこさんです。
こちらも、そもそものビジュアルが似ていたため、公開前に場面カットが解禁されただけで「大葉先生役、江口のりこさんなの解釈一致過ぎて泣いた」「高身長でアメとムチを使い分けた指導をする大葉先生
、もう江口のりこさんぴったり」と肯定的な意見が相次ぎ、公開後も「話し方が完全に大葉先生のイメージそのものだった」「愛のある言葉と接し方は、原作よりさらに温かくて好き」「大葉先生の超長身(185cm)だけは再現ムリだったけど、これ以上はないと思う」と絶賛を集めています。
(ハララ書房)