『ドラクエ アベル伝説』OP曲が思い出せない…「打ち切りエンド」が理由か?
『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』の発売を控え、「ドラクエ」ブームのさなか、1989年12月からアニメ『ドラゴンクエスト アベル伝説』が放送されました。ED曲「夢を信じて」は有名ですが、OP曲はなんだったのでしょう?
ED曲は大ヒット! OP曲ってなんだっけ?
1990年2月11日にファミコン用ソフトとして『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』が発売され、2025年で35周年を迎えます。「ドラクエ」ブームのさなか、1989年12月にはアニメ『ドラゴンクエスト アベル伝説』(※放送時は『ドラゴンクエスト』とのみ表記。以下、アベル伝説)が放送開始されました。
『アベル伝説』は「ドラクエ」シリーズの世界観をベースとした物語で、おなじみの呪文やアイテム名が登場します。『ドラクエ4』発売と放送時期が重なったこともあってか、「かわきのつぼ」を探すエピソードにはゲストキャラとして「ミネア」と「マーニャ」が登場しました。ほかにも、画面に一瞬だけ映るモブキャラとして「トルネコ」や「アリーナ」「クリフト」の姿も確認できます。
さて、『アベル伝説』は、徳永英明さんによるED曲「夢を信じて」が大ヒットしたことでも知られます。「夢を信じて」は第1話から26話まで。27話から32話まではカブキロックスによる「虹の都」が使われました。こちらは流れたのが少ない話数ながら、「好きだった」というファンの声も聞かれる曲です。
ではOP曲はというと、「アニメは観ていたはずなのに全く思い出せない」という人が多いかもしれません。理由はシンプルで、第32話までの「第1部」にはいわゆるOP曲がなかったのです。各話の冒頭では、「ロトのテーマ」がアレンジされたファンファーレのみが流れました。
「第2部」となる第33話から最終話までは、OPに主人公「アベル」役の古谷徹さんによる「未来をめざして」、EDにヒロイン「ティアラ」役の勝生真沙子さんによる「虹のBRAND NEW DAY」が流れました。
しかし、『アベル伝説』は一度「打ち切り」となっているのです。物語は「大魔王バラモス」との決戦を前に、クライマックスを迎えていました。ところが第32話では、ティアラと思われる老婆が、子供たちに勇者の伝説を語って聞かせているシーンが描かれます。「大勇者」となったアベルはバラモスを倒したものの、「デイジィ」「モコモコ」「ヤナック」ら、旅の仲間は生きて帰れなかったというものです。
ところが、のちにこの「打ち切り最終回」はなかったこととなり、物語は再開されます。その後の物語では、仲間全員が生存し、ハッピーエンドを迎えました。現在配信サービスで観られるのは、「打ち切り」の第32話と第2部の第1話がミックスされた形となっています。第2部は放送されなかった局もあり、第2部の再開を知らなかった視聴者も多かったと思われることから、「『アベル伝説』はEDしか記憶にない」という現象が起こってしまっているのではないでしょうか。
(マグミクス編集部)