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『ワンピ』誰も予想できないって… 初期から700話以上を経た伏線回収が「エモすぎ」

マンガ『ONE PIECE(ワンピース)』では、100話以上にわたる伏線回収が珍しくありません。特に、キャラ同士の関係性や過去に取った行動の本心が明らかになる場面では、物語の印象が大きく変わり、緻密なストーリー構成に感嘆させられます。

タイミング的に「切ない」伏線回収も…

ルフィとエース。画像は『ONE PIECE Eternal Log “MARINE FORD”』(エイベックス・ピクチャーズ) (C)尾田栄一郎/集英社・フジテレビ・東映アニメーション
ルフィとエース。画像は『ONE PIECE Eternal Log “MARINE FORD”』(エイベックス・ピクチャーズ) (C)尾田栄一郎/集英社・フジテレビ・東映アニメーション

 マンガ『ONE PIECE(ワンピース)』(作:尾田栄一郎)は、最終章突入後も初期の伏線が次々と回収され、ファンを驚かせています。特にキャラ同士の関係性や、過去の行動の真意が明らかになる展開には、多くの人が心を揺さぶられたのではないでしょうか?

 記憶に新しいのは、元海軍大将「クザン」と主人公「モンキー・D・ルフィ」の祖父である海軍中将「モンキー・D・ガープ」の師弟関係です。34巻319話「ロングリングロングランド」で初登場したクザンは、ルフィに「じいさんそっくりだな」「お前のじいさんにゃあ…おれも昔…世話になってね」と語っています。

 同じ海軍所属とあって自然に思えたこのセリフですが、107巻1081話でクザンがガープの一番弟子だったことが明らかになり、さらに1087話ではふたりの過去が描かれました。

 現在、クザンは海軍を脱退し、対立する「黒ひげ海賊団」に加担しています。彼らの師弟関係が明かされた場面は、ガープが黒ひげ海賊団に囚われた弟子の「コビー」を救出するため、かつての弟子であるクザンと戦うところでした。

 約700話以上またいで明かされたふたりの関係性に対し「34巻時点で伏線があったことに感動」との声がある一方、「現在の状況を考えると切なくてつらい」といった反響も見られます。

 同エピソードにあたるTVアニメ第1121話では、ふたりの回想シーンが詳細に描かれ、殴り合う瞬間の互いの瞳に過去の姿が映る演出が加えられるなど、深い師弟関係を印象づける内容となり、ファンに強いインパクトを残しました。

 続いて、思わぬつながりがあったキャラとして、ルフィの義兄「ポートガス・D・エース」と、元四皇「カイドウ」の娘「ヤマト」があげられます。「アラバスタ編」にあたる18巻159話でエースがルフィに渡したビブルカードは、「ワノ国編」でヤマトがエースに渡したものと判明しました。99巻1000話では、ヤマトとエースの思い出が語られ、ビブルカードを渡した経緯が描かれています。

 エースがビブルカードを受け取った時のやりとりが159話とリンクしていたり、頂上戦争ではルフィがビブルカードを頼りにエースのもとへ辿り着いたりと、緻密な構成が際立っています。800話以上を経てルフィがヤマトと出会い、共闘する展開は壮大で「アラバスタ編の時点でワノ国編やヤマトの構想があったことに驚いた」との声もあがりました。

 最終章に入り、長年の印象が変わったキャラとして注目されているのは、革命家でルフィの父「モンキー・D・ドラゴン」です。12巻100話、「ローグタウン」で、海軍「スモーカー」に追い詰められたルフィは、のちに父親と判明するドラゴンに助けられます。当時はルフィが父親の存在を知らず、ドラゴンの登場理由も不明だったため、「偶然居合わせた」と推測されていました。

 しかし、109巻1102話で描かれた「バーソロミュー・くま」の回想では、ドラゴンがローグタウンの状況を確認し、密かにルフィを案じて行動していたことが明らかになります。さらに、1101話で「子は…親の弱点だ」と語る場面など、ドラゴンがルフィを大切に思う一面が描かれました。

 親らしい一面を見せたドラゴンには「カッコよく登場したのに実は親バカだったのがかわいい」といった声も見られ、親子の再会を楽しみにする読者も増えているようです。

(LUIS FIELD)

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