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特撮出身俳優の演技で震えた? 過激実写化ドラマ「子供は見ちゃダメ」

特撮作品でブレイクした俳優のなかには、その後過激な作品に出演していた方も少なくありません。ド変態ストーカー教師やモラハラ夫役など、正義のヒーローを演じていたことが信じられなくなるかも……?

「えっヒーローやってたんですよね?」

内藤秀一郎の1st写真集『一』(光文社)
内藤秀一郎の1st写真集『一』(光文社)

 仮面ライダーシリーズや戦隊シリーズなどの特撮ドラマは若手俳優の登竜門ともいわれており、出身俳優はその後さまざまなジャンルの作品で活躍してきました。2025年3月現在放送中のドラマでは、2025年の大河『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』で主演の横浜流星さんが『烈車戦隊トッキュウジャー』出身、日曜劇場『御上先生』主演の松坂桃李さんは『侍戦隊シンケンジャー』出身と、幅広い作品に出演しています。

 そんな特撮経験者のなかには、ヒーローのイメージを大きく変えるような、過激なドラマに出演していたパターンも少なくありません。過激なマンガの危険なキャラを再現したキャストもいました。

●山田裕貴『ホームルーム』

 2020年に放送されていたドラマ『ホームルーム』は、Webコミック配信サイト「コミックDAYS」で連載されていた千代先生の同名マンガが原作です。

 本作は第1話から、いじめられる生徒「桜井幸子(演:秋田汐梨)」に優しく手を差し伸べる主人公のイケメン教師「愛田凛太郎(演:山田裕貴)」が、実はいじめの犯人だったという衝撃の展開を迎えます。幸子への行き過ぎた愛情からいじめを自作自演し、助けることでヒーローを装う愛田と、それに気付かないまま愛田に好意を抱く幸子の「サイコ・ラブストーリー」は、放送直後から大きな話題を呼んでいました。

 愛田役の山田裕貴さんは、2011年放送の『海賊戦隊ゴーカイジャー』の「ジョーギブケン/ゴーカイブルー」役で俳優デビューし、2019年には連続テレビ小説『なつぞら』への出演をきっかけに、より多くの人に知られる存在となっていました。

 山田さんは本作で夜な夜な幸子の部屋のベッドの下に潜り込んだり、全裸のまま屋上で幸子への愛情を叫んだりと、ゾッとするほど変態な愛田を全力で演じています。そんな山田さんは、視聴者から「前年に朝ドラ出てた人とは思えないぐらい振り切ってる」「全裸が多すぎて、普通の先生やってるシーンで笑えるとかバグだろ」と大きな反響を巻き起こしていました。

●小宮璃央『アカイリンゴ』

 同じく2020年から2024年にかけて「コミックDAYS」にて連載されていた同名マンガ(作:ムラタコウジ)が原作のドラマ『アカイリンゴ』は、性行為が法律で禁じられた近未来の日本を舞台にした作品です。

 2023年に放送された本作は、「セトリ(性行為取締官)」の父を持ち、自身もセトリを目指す男子高校生の主人公「犬田光(演:小宮璃央)」が、憧れの国民的女優「宇宙美空(演:新條由芽)」と出会ったことをきっかけに性に目覚め、翻弄されていくストーリーでした。

 序盤から光が迷い込んだ会員制クラブで乱行パーティーが繰り広げられたり、転校してきた美空が光を直情的に誘惑してきたりと、過激なシーンも多々描かれています。光を演じた小宮璃央さんは2020年放送の『魔進戦隊キライメイジャー』に主役の「熱田充瑠/キラメイレッド」役で出演しており、素直で純粋な役柄とのギャップに「レッド役の小宮くんに何やらせてるんだ」「戦隊ヒーローからの振れ幅エグ過ぎ」と衝撃を受けた声も続出していました。

 美空役の新條由芽さんも『キラメイジャー』で「速見瀬奈/キラメイグリーン」役だったほか、もうひとりのメインキャラ「水瀬優」役の川津明日香さんも『仮面ライダーセイバー』(2020年)でヒロイン「須藤芽依」役を務めており、全体的に特撮ファンにとって衝撃的ドラマとなりました。

●内藤秀一郎『マイホームヒーロー』

 前述の『仮面ライダーセイバー』で主演を務めた内藤秀一郎さんは、その後『新・信長公記~クラスメイトは戦国武将~』や『お迎え渋谷くん』など、さまざまなドラマに出演しました。

『仮面ライダーセイバー』での明るくさわやかな主人公「神山飛羽真」のイメージも強いなか、2023年に放送されたドラマ『マイホームヒーロー』では、内藤さんは元恋人を殴り殺すほど気性が荒い、半グレ組織の要注意人物「麻取延人」を演じています。延人は主人公「鳥栖哲雄(演:佐々木蔵之介)」の娘「零花(演:齋藤飛鳥)」の恋人で、娘を守ろうとした哲雄に撲殺されてしまいました。

 劇中では哲雄によって延人の死体が解体され、跡形もなく処理されるシーンが生々しく描かれており、ファンからは「ドラマとはいえ推しが肉塊になるなんて」「深夜だからこそのエグい描写だった」といった悲鳴も出ていました。

●犬飼貴丈『完璧ワイフによる完璧な復讐計画』

 2024年夏放送のドラマ『完璧ワイフによる完璧な復讐計画』は、小説投稿サイト「エブリスタ」で連載、コミカライズもされた同名小説(著:雪村こはる)が原作です。看護師として働きながら家事も完璧にこなす才色兼備の主人公「雨宮成美(演:中村ゆりか)」が、夫「柊斗(演:犬飼貴丈)」と後輩「有馬莉々花(演:三原羽衣)」の不倫関係を知り、虎視眈々と復讐計画を仕掛けていきます。

 表向きは愛妻家でありながら、裏で浮気をしていた柊斗を演じたのは、2017年に『仮面ライダービルド』で主人公「桐生戦兎(きりゅう せんと)」役だった犬飼貴丈さんです。犬飼さんは『ぐらんぶる』や『絶対BLになる世界VS絶対BLになりたくない男』など、さまざまな実写化作品でコミカルな演技を見せていたこともあり、不倫に溺れるクズ夫を演じることに驚きの声も出ていました。

 成美の手料理を証拠隠滅のために手を付けずに捨てる、子供が欲しい成美を疎ましく感じるなど、柊斗のクズぶりには「これ以上犬飼くんを嫌いになりたくないから観るのをためらう」「見事なまでのクズ役でイメージ変わった」などの意見も出ており、犬飼さんのファンも複雑ながら観ていたようです。

(田中泉)

【画像】特撮ヒーローが「着てないじゃん」「変態オブ変態」 こちらが衝撃の実写化ドラマです(4枚)

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