「年下かい」「何があった」 年齢が予想外の「ジブリキャラ」たち
「スタジオジブリ」の作品に登場するキャラクターは、それぞれに個性的です。かなり大人に思えるキャラクターのなかには、意外なほど若くファンを驚かせた人物もいます。
思ったより「大人」なキャラも

「スタジオジブリ」の作品には、多くの個性豊かなキャラクターが登場します。いくつかのキャラは公式に年齢が明らかにされており、子供の頃にはずいぶん大人に感じられたのに、実際には想像していたよりも若くて驚く人物もいました。なかでも見た目や性格と実年齢に差がありすぎて、たびたび話題になるキャラに注目します。
1984年に公開された映画『風の谷のナウシカ』(制作はトップクラフト)には、「トルメキア」国の皇女である「クシャナ」の部下「クロトワ」が登場します。つかみどころのない人物として描かれており、外見は少しくたびれている中年男性のような風貌です。しかし、2010年に刊行されたムック本『風の谷のナウシカ GUIDE BOOK 復刻版』(徳間書店)では、クロトワの年齢が27歳だと明かされていました。
この事実には、「こんなイケオジが27歳なんて」「何があったら20台であんな面がまえに」「アラフォーだと思ってた」「27歳であの色気はすごくない?」などの声が出ています。単に老けて見えるというより、渋い魅力があるため、実際よりも上の年齢に感じていたファンも多いようです。
また、『魔女の宅急便』(1989年)に登場するパン屋の「おソノさん」も、まだ26歳であることがたびたび話題になっています。おソノさんは夫とともにパン屋を切り盛りし、魔女修行のために親元を離れた主人公「キキ」を住まわせてやるなど、かなりしっかりした女性です。
ネット上では「私も26歳のときに上の子を妊娠してたけど、こんなに肝据わってなかった」「若いのにあの貫禄と器の大きさを持っているのか……あんな人間になりたい」と、おソノさんの人間性を称賛する声があがっています。また、TV放送時には、劇中でおソノさんに「おばさん」と声を掛けた少年「トンボ」に対して、「26歳のおソノさんをおばさん呼ばわりしたトンボにブチギレてる」と怒る人もいました。
クロトワやおソノさんとは逆の意味でファンから驚かれているのは、2004年に公開された『ハウルの動く城』に登場する「ハウル」です。ハウルは容姿端麗な魔法使いで、ジブリキャラのなかでも、特に「イケメン」と呼ばれています。
原作小説『魔法使いハウルと火の悪魔』(作:ダイアナ・ウィン・ジョーンズ)には、ハウルが次の夏至で「生まれてから一万日目」になるというセリフがありました。この日数を年単位で計算すると、約「27年4か月」になります。
見た目としては妥当とも考えられますが、彼の内面に関して「27歳にしてはあまりにも、性格が『坊や』すぎないかい?」「もう大人なのに嫌なことから逃げ回ってる」と、愛情と呆れが混じった意見も出ていました。
また、クロトワとハウルが同い年という事実も驚きです。世界観も時代設定も違うとはいえ、あまりの差異ゆえに「絶対同い年じゃないでしょ!」「ハウルが若く見えすぎているのか、それとも……」と、衝撃を受けた声が多くあります。
ちなみに、ふたりの1個上である28歳のキャラが、『天空の城ラピュタ』の「ムスカ大佐」(1986年8月の雑誌「アニメージュ」では28歳、「ロマンアルバム 天空の城ラピュタ」では32歳という記述)です。現在の日本人の平均年齢は48歳ぐらいと言われており、有名な「大人」のジブリキャラたちが、平均のふた回りほども年下であることに改めて驚かされます。
(LUIS FIELD)