【漫画】何もできない…うつ病で休職した小学校教員「生きるため」今の自分を描き続ける

2021.02.16

小学校の先生をしているusaoさんはうつ病と診断され、休職することになりました。現在は夫に支えられながら自身と向き合い、日々の様子をマンガに描いて更新しています。ありのままの姿がつづられたマンガに読者から多くの声が寄せられています。

うつ病の経験が何かの役に立ったら…と投稿を続ける作者

　小学校の先生をしているusaoさん（@_usa_ooo）はある日、仲の良かった先生の名前を忘れてしまい、仕事終わりの買い物や料理が苦しくてできなくなってしまいました。全てに混乱して泣き叫び、困ったusaoさんは心療内科へ。数日休んだのち、うつ病と診断され、休職することになりました。

　usaoさんは2021年1月、これまでのTwitterの投稿を削除し、休職に至った経緯や心境を描いたマンガを『自分らしく生きるために』として新たに投稿しました。それからは夫のK氏に支えられながら自身と向き合い、日々の様子をマンガに描いて「元気をためる日記」として更新し続けています。

　usaoさんのありのままの姿が描かれたマンガに、読者からは「ゆっくり休んで下さい」「少しずつ、のんびりと」「自分の気持ちを客観的に描けるのがすごい」「これまでusaoさんの絵や言葉に何度も救われました」「K氏さん素敵」「私も同じ職種で休職中です」「自分のことかと思った」など、たくさんの声が寄せられています。

　作者のusaoさんに、お話を聞きました。

ーー2021年1月に過去の投稿を削除して、『自分らしく生きるために』のなかで「Twitterだけを見て判断されるのが怖い」とつづられていましたが、この時のお気持ちを改めてお聞かせいただけますか？

　うまく言えませんが、周りの人に対しても、自分自身に対しても、「本当の自分を知ってほしい」と思っていたんだと思います。

ーー休職中の現在はご自身の様子や心境をありのままにマンガに描いて日々投稿なさっていますが、ご自身の今を記録に残すのはどのようなお気持ちからでしょうか？

　ひとつは「自分はこれでいい」と言い聞かせるために。もうひとつは、現場から離れてしまって、誰にも手を伸ばせない今、「何でもいいから誰かの役に立ちたい」という気持ちからです。

ーー　一連のマンガには、読者から共感や励ましの声が多数寄せられています。読者の反応をどのように感じていらっしゃいますか？

　かなり昔から私の絵やマンガを見てくださっている方や、偶然このマンガを見てくださった方など、多くの方が声をかけてくださった。素通りではなく、手を差し伸べてくれたことが本当にうれしかったです。ああ、こんな私でも、「これでも、いいんだ」と思わせてくれたのは読者の皆さんのおかげです。