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アニメ『こち亀』大人が涙する“神回”3選 両さんがもっと好きになる!

「週刊少年ジャンプ」の名作『こちら葛飾区亀有公園前派出所』。5年ぶりの新刊となる201巻が2021年10月4日に発売されて注目を集めました。同作といえば、大人をも感動させる傑作回が多いことでも有名。この記事では、屈指の人気を誇るアニメの“神回”を3つピックアップ。主人公“両さん”の魅力と合わせて紹介します。

「賢ちゃん」と「勘ちゃん」の失われぬ友情物語

(画像:写真AC)
(画像:写真AC)

 秋本治さんのマンガ『こちら葛飾区亀有公園前派出所』。2021年10月4日に201巻が発売されて再び注目を集めました。

 5年ぶりの新刊となる201巻には、連載開始45周年記念として、連載40周年と200巻刊行を記念して行われた「こち亀展」で展示された「想い出の巻」や、ジャンプリミックス版「平成こち亀」シリーズに収められた描き下ろし作品、2017年以降に「週刊少年ジャンプ」に掲載されたエピソードなどを中心に計12話が収録されています。

 さて、『こち亀』といえば、大人も涙腺崩壊してしまうような人情エピソードが多いことでも有名。この記事では、感動的で屈指の人気を誇る“神回”をアニメ版から3つピックアップ。主人公で型破りな警察官“両さん”こと両津勘吉(りょうつ・かんきち)がもっと好きになる魅力と合わせてご紹介します。

●アニメ第110話「浅草物語」

 まずは、男のアツい友情が描かれたアニメ第110話「浅草物語」。ファンの間でも語り継がれる名作のひとつ。香取慎吾さん主演のドラマ版でも描かれたエピソードです。

 小学校の同窓会に来た両さんですが、仲の良かった村瀬賢治の姿がありません。彼は、ヤクザとなり逮捕されていたのです。ふたりは“賢ちゃん”“勘ちゃん”と呼び合う仲。両さんは村瀬について「金持ちのボンボンで、クラスいち頭がよかったが妙にワシと気が合ってな」「エリート官僚で厳格な父親に怒られ、うちに家出してきた」と思い出を語ります。

 時を同じくして、村瀬が自分を裏切った組に殴り込みをかけようと護送途中にパトカーから逃亡。両さんは非番でしたが村瀬を追います。「浅草なら裏路地まで知っているからな。見つかるもんか」と村瀬は人のいない路地を通り、捜査する警察を完全に撒いていました。

 しかし、その路地の先から両さんが現れ「自首しろ、賢ちゃん。何があったか知らんが人生を投げた時点でお前の負けだ!」と村瀬を止めようと殴り合いのケンカを始めます。

 両さんが勝利を収めると、村瀬は過去について話します。中学の時に両親が離婚して父親に引き取られるも、汚職事件で逮捕。それをキッカケにいじめに遭い、いじめた相手を病院に送りにして少年院行きに。そのせいで転落人生が始まったというのです。

 そんな村瀬に両さんは「あまったれるんじゃねえ! 自分の人生を人のせいにするな! 自分の人生は自分で切り拓くもんだ!」と叱責。同作の名セリフのひとつとしても有名です。そして「殴り込みなんてどうでもよくなっちまった。自首するよ」と村瀬は再スタートすることを誓うのです。最後は村瀬に手錠をかけずふたりで警察署へ向かう後ろ姿で幕を閉じました。

 ドラマ版やコミックス版では多少内容が変更されていますが、両さんが警察官ではなく、ひとりの親友として懸命に向き合う姿は涙腺崩壊必至です。

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