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金ローで実写版『キングダム』放映 「マンガ実写化」がコスプレショーにならない佐藤信介監督の手腕とは?

原泰久氏の人気コミックを原作にした実写映画『キングダム』は、中国ロケも敢行したスケールの大きなアクション大作として話題を呼びました。前作に続き、佐藤信介監督が続投した『キングダム2 遥かなる大地へ』も劇場公開されます。実写版「キングダム」シリーズが成功した要因は、どこにあったのでしょうか?

日本映画にはなかったスケール感の『キングダム』

映画『キングダム』ポスタービジュアル (C)原泰久/集英社 (C)2019映画「キングダム」製作委員会
映画『キングダム』ポスタービジュアル (C)原泰久/集英社 (C)2019映画「キングダム」製作委員会

 これまでの日本の実写映画にはなかった壮大なスケール感で描かれたのは、山崎賢人さんが主演したアクション大作『キングダム』(2019年)です。原泰久氏が「週刊ヤングジャンプ」に連載中のベストセラーコミックを原作にした本作は、興収57.3億円の大ヒット作となりました。

 2022年7月15日(金)から、シリーズ第2弾となる『キングダム2 遥かなる大地へ』の劇場公開も始まります。山崎賢人さん演じる主人公・信は、歩兵として初めての戦場を体験することになります。さらにスケールアップしたアクション描写が、話題を集めそうです。

 同じく7月15日の「金曜ロードショー」(日本テレビ系)では、シリーズ第1作『キングダム』がノーカット放映されます。佐藤信介監督によって実写化された『キングダム』の魅力に迫ります。

「王都奪還編」を実写化した第1作

 戦災孤児だった信(演:山崎賢人)は奴隷として過ごしていましたが、「天下の大将軍になる」という大きな夢を持ち、仕事の合間に剣の修行を欠かせませんでした。ある晩、王宮に仕えていた幼なじみの漂(演:吉沢亮)が傷だらけの姿で帰ってきました。漂は秦国の王の身代わりとなって、刺客に襲われたのです。漂の死に、信は怒りの炎を燃やします。

 秦国の王・政(演:吉沢亮)の顔が漂とあまりにそっくりで、信は驚きます。内乱によって王宮から追われる身となった政とともに、信は王都奪還を目指すことになります。旅の途中、山の民の末裔である河了貂(演:橋本環奈)、政を慕う文官・昌文君(演:高嶋政宏)らが仲間に加わります。

 実写化シリーズ第1弾となった『キングダム』が成功した理由に、山崎賢人さんや吉沢亮さんらが原作キャラクターのイメージにぴったりだったことに加え、現在65巻まで刊行されている原作コミックの第1~5巻の「王都奪還編」に絞って映画化したことが挙げられます。

 原作コミックの第5~7巻にあたる「蛇甘平原の戦い」をメインに描く第2弾『キングダム2』に比べると、派手な戦争シーンはない、比較的地味なシリーズ序盤となっています。でも、信が「天下の大将軍になる」という夢を目指し、漂と一緒に修行に明け暮れた日々、政や河了貂との出会いという重要なエピソードが含まれています。原氏も交えて脚本をまとめるのに1年を費やしたそうですが、手間を掛けただけあって、上映時間134分のなかで5巻分のエピソードがうまく収まっています。

 ハリウッド大作『ロード・オブ・ザ・リング』三部作(2001年~2003年)ばりのエンタメ大作シリーズに育てようという、製作サイドの意気込みが感じられます。

【画像】コスプレショーでは終わらない! 佐藤信介監督の実写化作品(7枚)

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