読者を魅了する、中年スキンヘッドキャラたち 「重要な脇役」をつとめるケースが多い?
「いかつい」「怖い」といったスキンヘッドのイメージも、マンガの世界では「かっこいい」、「かわいい」、「セクシー」などの魅力に変わることもあります。今回は、そんな個性的な描写で視聴者を魅了した4人の中年スキンヘッドキャラクターをご紹介します。
「うみぼうず」はスキンヘッドキャラの王道!?

さまざまな個性のキャラクターたちが登場するマンガのなかでも、「ひと目見たら忘れられない特徴」のひとつが「スキンヘッド」です。強面な印象にはなりますが、きゅんとするギャップも生み出しやすい特徴でもあります。今回は髪の悩みも出てきがちな「中年」キャラのなかで、スキンヘッドが輝く男たちを紹介します。
●『シティーハンター』の伊集院隼人(ファルコン、海坊主)
2022年でTVアニメ放送から35年を迎える『シティーハンター』(著・北条司)に登場する伊集院隼人(いじゅういん・はやと)は、身長2mオーバーで筋肉隆々、サングラスにスキンヘッドが特徴のバズーカの似合う、かっこいいおじさんです。凄腕のスイーパーながらドスケベの主人公・リョウとは古い付き合いの悪友で、リョウからは「海坊主」と呼ばれることもありますが、猫が弱点だったり、女性に対しては真っ赤になって、ゆでダコみたいになったりするという、かわいい一面もあります。
元傭兵のファルコンは、バズーカや機関銃など重火器を好み、トラップの名手ですが、普段は「喫茶キャッツアイ」の店主です。スピンオフとして、彼が「喫茶キャッツアイ」を訪れる依頼人の悩み相談に応える、『CITY HUNTER外伝 伊集院隼人氏の平穏ならぬ日常』(原作・えすとえむ)もあります。
最初は違和感しかなかったファルコンのエプロン姿も、見慣れるとバズーカと同じくらい、しっくり似合ってラブリーに見えてきます。そんな「かっこいい+かわいい」スキンヘッドおじさんです。
●『銀魂』の星海坊主
続いても「うみぼうず」と呼ばれるスキンヘッドのキャラクターです。『銀魂』(著・空知英秋)は、「週刊少年ジャンプ」(集英社)で2004年にマンガの連載がスタートし、2006年からは第1期のTVアニメシリーズが始まったSF時代劇コメディです。同作に登場する「うみぼうず」は、ヒロイン・神楽(かぐら)の父親にして第一級危険生物の退治屋「えいりあんばすたー」のひとり、宇宙最強の戦闘種族とも言われる夜兎族のなかでも屈指の強さを誇る星海坊主(本名・神晃(かんこう))です。
こちらの「うみぼうず」も怖いもの知らずの強者ですが、前述の『シティーハンター』の海坊主と違う点は、「髪の毛に執着がある」というところでしょう。帽子やウイッグを着用することが多いことからも、それがうかがえます。残っていた髪の毛を神楽に食べられる悲劇に見舞われ、その後、超長い育毛剤のCMに出演してようやく1本毛が生えてくるなど、その実力とは反対に毛根は「激よわ」でした。
好んでスキンヘッドになったわけではないので、髪の毛に関してはコンプレックスでしかないようです。しかし、星海坊主の強さや息子・神威(かむい)との確執を知っているファンからすると、そんな風に髪の毛を気にするところが、人間くさくて(異星人ですが)微笑ましくもあり、彼のスキンヘッドにある種の好感を持つ要因かもしれません。