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仮面ライダーのボツ企画、TV局の騒動 『ゴレンジャー』が誕生した意外な理由

『ゴレンジャー』が築いた女性ヒーローの活躍!

「仮面ライダーストロンガー Vol.1 [DVD]」のパッケージ(東映ビデオ)
「仮面ライダーストロンガー Vol.1 [DVD]」のパッケージ(東映ビデオ)

 そして『ゴレンジャー』最大の成果と言っていいのが、「モモレンジャー」の存在です。平山さんは子供たちの「仮面ライダーごっこ」を観察し、女の子はやる役がなくていつも怪人や戦闘員の役をやらされていたことに着目します。

 1972年の『ウルトラマンA』、同じく1972年の『トリプルファイター』など、それまでも変身ヒーローに女性が加わることはありましたが、いずれもあまり支持されないまま終わっています。

 集団ヒーロー案が却下された『ストロンガー』では代替案として、初の女性ライダー「電波人間タックル」が誕生しました。しかし『ストロンガー』の強さを強調するために、か弱い存在として描かれたまま途中で姿を消してしまいます。

 モモレンジャーによって男性ヒーローと対等の立場で戦う女性ヒーローが確立し、以後スーパー戦隊で連綿と受け継がれていきました。

『秘密戦隊ゴレンジャー』は、足かけ2年に渡って放送されました。約50年に渡るスーパー戦隊シリーズの原型のほとんどが第1作で作られていたのです。

 一方で『ストロンガー』は『ゴレンジャー』人気と反比例するかのように視聴率が低下し、約5年間続いたライダーシリーズの第1期は『ストロンガー』で幕を下ろしました。皮肉にも、変身ブームを生み出した『仮面ライダー』のスタッフが生み出した『ゴレンジャー』がライダー人気を過去のものにしたのです。

(LUIS FIELD)

【画像】ゴレンジャーのいちばん革新的だった部分? 変身していない時のミニスカ姿も印象的な女性ヒーロー「モモレンジャー」を見る(3枚)

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