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【金ロー】大ヒット作『アナと雪の女王』に集まった、微妙な姉妹関係への「共感」

世界各国で大ヒットを記録したディズニーアニメ『アナと雪の女王』。アンデルセン童話『雪の女王』がベースであることを忘れさせるほど、自由度の高いオリジナルストーリーが展開されています。従来のディズニーアニメのイメージを大きく塗り替えた『アナ雪』の魅力をおさらいします。

日本人の心に刺さった、巧みな「意訳」

『アナと雪の女王』 (C)2019 Disney
『アナと雪の女王』 (C)2019 Disney

「レリゴ〜、レリゴ〜♪」のサビでおなじみの劇中曲「レット・イット・ゴー」も大ヒットした、ディズニーアニメ『アナと雪の女王』(2013年、以下アナ雪)が、2019年11月15日(金)の「金曜ロードSHOW!」(日本テレビ系)で放送されます。人気キャラの雪だるま・オラフの日本語ボイスキャストがピエール瀧から、『アイドルマスター シンデレラガールズ』(TOKYO MX)などで活躍する若手声優・武内駿輔に変わって初の地上波放送となります。

 2019年11月22日(金)から新作『アナと雪の女王2』の劇場公開が予定されていて、今回のオンエアも注目を集めそうです。

 日本で2014年3月に劇場公開された『アナ雪』は、日本国内だけでも興収254億8000万円ものメガヒットを記録。同年7月のDVD発売後もロングラン上映が続き、“アナ雪現象”と呼ばれるほどの大きな話題となりました。社会現象ともなった『アナ雪』大ヒットの理由は、何だったのでしょうか?

 幅広い層からの支持を得た『アナ雪』の人気は、やはりキャッチーな劇中曲「レット・イット・ゴー」によるところが大きいでしょう。「Let it go」を日本語に直訳すると「放っておいて」になりますが、“雪の女王”エルサのボイスキャストを務めた松たか子は「ありのままで」と歌っています。この意訳が、日々「空気を読む」ことに神経をすり減らしがちな日本人の心にグサリと突き刺さったようです。

 手に触れたものをすべて凍らせてしまう不思議な力を持つエルサ(声:松たか子)は、妹のアナ(声:神田沙也加)にもその悩みを打ち明けることができず、それまで暮らしていたお城を飛び出してしまいます。ずっと周囲に気兼ねしてきたエルサですが、山奥に氷の宮殿を建て、ひとりで生きていく道を選ぶのでした。

 松たか子が日本語で「ありのままの姿を見せるのよ。ありのままの自分になるのよ」と歌うこのシーンは、物語の序盤ながら『アナ雪』のいちばんの見どころといっても過言ではありません。

【画像】「ありの~ままで~ 空へ風に乗って…」歌い継がれる『アナ雪』の名曲(8枚)

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