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『ガンダム』MSの名前はどのように決めていた? 「ザクの由来」と「エルメスの問題」

「ガンダム」シリーズの第1作目『機動戦士ガンダム』には、さまざまなモビルスーツが登場し、当然ながら、それぞれの機体に名前が付けられています。どのようにあれほどのMSに命名してきたのでしょうか。

「ザク」の名前の決め方は意外とあっさり?

「ガンダム」シリーズのMSを語るうえで欠かせない存在の「ザクII」。画像は「HG 1/144 ザクII」(BANDAI SPIRITS) (C)創通・サンライズ
「ガンダム」シリーズのMSを語るうえで欠かせない存在の「ザクII」。画像は「HG 1/144 ザクII」(BANDAI SPIRITS) (C)創通・サンライズ

『機動戦士ガンダム』のモビルスーツ(以下、MS)「ザクII」は、「ジオン公国軍」のみならず、「ガンダム」「アムロ」「シャア」などとともに、作品そのものの「顔」のひとつといえる存在でしょう。

 軍用兵器を連想させるカラーリングや、ひとつ目のモノアイといった革新的なデザインに加え、たった2文字という名前の覚えやすさも、人気を博したキッカケではないでしょうか。この「ザク」という名前は、どのような経緯で命名されたのでしょうか。

 富野由悠季監督は、2021年に刊行された「MS図鑑 ザク」(双葉社)のインタビューで、ザクのネーミングについて回答しています。それによると、名前の由来は「『ザクザク』という歩く音」といい、敵メカの名前に困っていたところで、もうザクでいいか、いけるじゃないか、というテンションだったそうです。

 こうしてザクの名前が決まってからは、MSを命名するにあたって「2文字で」「字数を多くしない」という基本路線ができたものの、結局は行き当たりばったりだったとか。その点、続編の『機動戦士Zガンダム』では、地域や時代を区切ってネーミングするようにしたといいます。

 確かに『Z』で登場するMSの名前は、ガラリと雰囲気が変わりました。「ガルバルディβ」「リック・ディアス」「メタス」「ネモ」「マラサイ」「ハンブラビ」「アッシマー」「バイアラン」「バウンド・ドック」「パラス・アテネ」「ガザ」「キュベレイ」等々、欧州系や中東系を思わせるネーミングのほか、「百式」という漢字表記のMSも見られます。

 一方で、2024年になり初めてガンプラ化されることで話題となった「ボリノーク・サマーン」の名前の由来が「森のくまさん」であることは、どうやら事実のようです。きっと、お忙しいタイミングだったのでしょう。

【画像】こちらがまさかのプラモ化を果たした伝説の「作画崩壊ザク」です(11枚)

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