マグミクス | manga * anime * game

『ガンダム』もはや別の世界線「トミノメモ」 ギレンを殺した予想外の人物とは?

1年間の放送予定が全43話で打ち切りとなった『機動戦士ガンダム』は、「トミノメモ」と呼ばれるシノプシスに、本来の予定されていた物語が残されています。その驚きの内容を見ていきましょう。

第37話からが大きく異なるトミノメモ

もちろん劇場版とも内容は異なる。画像は「機動戦士ガンダムII 哀・戦士編/特別版」(バンダイナムコフィルムワークス)
もちろん劇場版とも内容は異なる。画像は「機動戦士ガンダムII 哀・戦士編/特別版」(バンダイナムコフィルムワークス)

 いまや誰もが知っているといっても過言ではない「ガンダム」シリーズの、最初のTVアニメ作品『機動戦士ガンダム』が放送を打ち切られていたことは、ファンならば周知の事実でしょう。しかし本来の予定通り1年間、放送されていた場合の展開を知る人は少ないかもしれません。

 TVアニメ『機動戦士ガンダム』は10か月、全43話にて放送されました。しかし、本来は1年、全52話を予定していたのです。この52話で描かれる予定だった物語を知るすべはあるのでしょうか。実は「トミノメモ」と呼ばれるシノプシスがありました。

 そのトミノメモは公表されています。放送終了直後の1980年、日本サンライズ(当時)が発行した「機動戦士ガンダム記録全集(5)」に、第37話から第52話までのトミノメモが記載されていました。ちなみに第36話以前は実際に制作されたものと大きく変わらないので省かれています。

 放送されたTV版で第36話というと、「ソロモン攻略戦」まででした。つまり「テキサス・コロニー」以降の展開が当初の予定から短縮されたというわけです。その物語を大まかに追ってみましょう。

 内容の密度に差はあれど、テキサスでの戦闘、「マ・クベ」の死、「シャリア・ブル」との激闘といった展開はほぼ一緒でした。TV版ではこの後、月面都市「グラナダ」を無視して「ジオン公国」の宇宙要塞「ア・バオア・クー」へと向かうわけですが、ここから物語は大きく変わります。

 トミノメモでは、「地球連邦軍」は拠点である「ルナツー」に一度、集結し、そこからグラナダに侵攻しました。この戦いでジオン側は敗北、「キシリア・ザビ」は「シャア・アズナブル」によって刺殺されます。

 その後、シャアは「ギレン・ザビ」に取り入って、打倒「ガンダム」を目標に行動するようになりました。ちなみにトミノメモではシャアの搭乗するMS(モビルスーツ)がこと細かに記載されています。

 テキサスでは重火砲タイプの「ギャン(ゲルググの仮称)」、グラナダでは「キケロガ」、月面ではキシリアとともに「アッザム改」に搭乗し、「ララァ・スン」の護衛時には「ガルバルディ」、そして最後に「ガラバ」と、打倒ガンダムのために次々とMSを乗り換えていました。

 そしてグラナダ以降の戦いは、TV版でもおなじみの「アムロ・レイ」とララァの対決となります。ここで驚くべき点は、ララァの乗る「エルメス」がTV版とは少々異なる能力でガンダムを苦しめることでしょうか。

【画像】ファーストガンダム本編未登場 こちらトミノメモに見える幻のモビルスーツです(5枚)

画像ギャラリー

1 2