万博会場「行き間違い」した人が見た《太陽の塔》 実は絶賛の声続出「まさに異空間」
万博閉幕から約半世紀、「一般公開」が実現

1970年の大阪万博開催時、「太陽の塔」の内部には展示空間があり(そのため公式では太陽の塔を「テーマ館の一部」としています)、岡本太郎が手掛けた高さ41メートルの「生命の樹」が展示されていました。原生生物から爬虫類、恐竜、人類へと生命が進化する過程を見ることができましたが、万博終了後に展示空間は閉鎖され、2018年に一般公開されるまで約48年の間、一般客は太陽の塔を「外から見るだけ」でした。
そのため、大阪万博閉幕から年月が経つにつれて、内部の展示を知る人は少なくなり、2000年代に何度か限定公開されたものの、「あの中に展示物がある」ことを知らない世代も増えていました。
状況が変わったのは2016年でした。太陽の塔の耐震化や内部復元の工事が同年10月から始まったのです。着工前に実施された500人限定の公開イベントに、8万人もの応募があり(「日本経済新聞」2016年10月29日)、復元事業への寄付金も1億5千万円を超えるなど、太陽の塔がひときわ注目を集めるようになりました。
そして2018年3月に、塔の内部にあった「生命の樹」や、太陽の塔の第4の顔とされる「地底の太陽」などが復元の上、一般公開されました。2025年5月現在も、事前予約は必要ですが、太陽の塔の内部を見学することができます。
また万博記念公園内の「エキスポ70パビリオン」では、大阪万博開催時に太陽の塔の頂部に設置されていた、初代「黄金の顔」のほか、万博開催当時を体感できる展示を楽しむことができます(入場料大人500円、万博記念公園の入場料は別料金)。
今も1970年に大阪万博へ行った思い出を「一生忘れられない」と語る人は多いですが、当時を体験していない世代も「太陽の塔」に強く惹きつけられるなど、万博記念公園は「大阪・関西万博」に劣らぬ盛り上がりを見せています。
(マグミクス編集部)