「主人公」を勘違いしちゃう人気作 「え、別の方?」「そんな初期に交代してたんだ」
アニメやマンガ、ゲームには作品の中心となるキャラが必ず登場します。なかにはタイトルに名前が入っているキャラもおり、当然「主人公だろうな」と思ってしまうものですが、なかには、その後に「主人公じゃなかった」という衝撃の事実が発覚することもあります。
タイトルに名前があれば、主人公って思うじゃん

アニメやマンガ、ゲームには、明らかに主人公だろうと思ったら、主人公ではなかったキャラが存在します。そういった作品の中身を知り、「え、主人公じゃないの?」と驚くパターンも珍しくありません。
分かりやすい例をあげると、1986年に「ファミリーコンピュータ ディスクシステム」用として第1作目が発売されたTVゲーム「ゼルダの伝説」シリーズが当てはまるでしょう。最新作『ゼルダの伝説 知恵のかりもの』まで続く長いシリーズですが、多くのプレイヤーは最初に「ゼルダ」が主人公と思うはずです。しかし、主人公は「リンク」という名で、タイトルにあるゼルダは「ハイラル王国の姫」の名称です。
いまでも勘違いしている人は多いようで、ネット上には「スマブラでゼルダとリンクがいて『ん?』ってなった」などの声が出ています。
ちなみに最新作の『知恵のかりもの』では、ゼルダ姫がシリーズ初の主人公を担っています。任天堂の公式サイトに掲載された開発者へのインタビューによると、「カリモノ」によってゲームを進めるというコンセプトのなかで「リンクの剣と盾が邪魔」となった結果、剣と盾を使わないキャラとしてゼルダ姫が採用されたそうです。
ほかには、世界的に有名な犬のキャラ「スヌーピー」の原作マンガ『ピーナッツ』(作:チャールズ・M・シュルツ)も、「え、きみが主人公じゃないの?」となる作品でしょう。
同作の主人公はマスコットキャラであるスヌーピーだと思われがちですが、実はスヌーピーの飼い主である「チャーリー・ブラウン」が主人公です。「日本のスヌーピー」公式サイトに掲載された作品の歴史を見るとよく分かる通り、1950年10月2日に連載が始まった『ピーナッツ』にはチャーリー・ブラウンに加え、「シャーミー」と「パティ」しか登場していません。そして、同年10月4日の掲載時に初めてスヌーピーが登場したのです。
さらにテレビ東京系で放送された『PEANUTS スヌーピー -ショートアニメ』のサイトでは、チャーリー・ブラウンのキャラ紹介で「主人公。スヌーピーの飼い主」との記述があります。
また、「主人公交代」が起きた作品では、鳥山明先生の代表作であるマンガ『Dr.スランプ』があげられます。いまとなっては発明家の「則巻千兵衛」が生み出した「則巻アラレ」を主人公と思ってしまいますが、当初は千兵衛が主人公でした。
第4話までは千兵衛の発明や失敗作を題材とするギャグストーリーだったものの、当時担当編集者だった鳥嶋和彦さんの助言により、5話以降からアラレを主人公に路線変更したことで人気を獲得します。そういった経緯を踏まえ、1981年にTVアニメ化した際は『Dr.スランプ アラレちゃん』と改題されたのでした。
(LUIS FIELD)