いきなり衝撃シーンがあった2025夏アニメ 「原作よりエグイ」「まさかの仕掛けが」
2025年夏の、衝撃的な展開や作風が魅力的な、おすすめのアニメ作品を4作品紹介します。なかには、「原作マンガよりもショッキング」なポイントもありました。
ボウリング部の青春アニメと思ったら

2025年の夏は、さまざまな話題のアニメが放送されています。そのなかでも、序盤に衝撃的な展開が待ちかまえていた3作品を紹介しましょう。それぞれ「オリジナル作だからこそできる」「原作マンガよりもショッキングになった」特徴がありました。
※以下、『Turkey!』『地獄先生ぬ〜ベ〜』『タコピーの原罪』の一部ショッキングな展開に触れています。
●『Turkey!』
オリジナルアニメ『Turkey!』は、1話放送前のビジュアルや宣伝では「ボウリング部の女子高生5人の青春アニメ」のように見えましたが、衝撃のラストを迎えた1話の放送後は、宣伝やビジュアルなどで「まさかの内容」であることを推しています。オリジナル作品だからこそできるサプライズでした。
ここでは具体的な仕掛けのものは伏せておきますが、さらなる衝撃は2話の冒頭で女子高生たちの目の前に「あるもの」が転がってくることです。さらには、「ボウリング球は武器(凶器)になる」ことをはっきり教えてくれる展開も待ち受けていました。
ただ、本作は1話から主要キャラ5人の個性がしっかり描かれており、部活動へのモチベーションの違いで険悪になってしまう過程など、青春物語としての「土台」もしっかり作られています。これから見る方は、2話以降のあらすじや公式サイトを見てしまう前に、1話の再生ボタンを押すことをおすすめします。
●『地獄先生ぬ〜ベ〜』
1990年代に人気を博し、アニメ化もされた『地獄先生ぬ~べ~』(原作:真倉翔、作画:岡野剛)は、令和での新作アニメ化に歓喜の声が多く出ていました。原作マンガはトラウマとして語られる恐怖描写が多く、今回の令和版では深夜放送ということもあって、原作よりもパワーアップしている残酷描写もありました。
注目は、原作では11話から登場する「玉藻京介(CV:森川智之)」が、1話の中盤から姿を見せ、そのラストでメインキャラ「立野広(CV:白石涼子)」をさらっていくというスピーディーな展開です。そして、続く2話では「広の頭が巨大な時計の針に挟まれて生首が転がる」幻覚を見る、オリジナルシーンがありました。
さらに、玉藻が自身の頭に「首さすまた」を当てて頭蓋骨を取り出し「妖狐」へと変身する描写も、描写の細かさや広の恐怖に満ちた表情も相まって、原作よりもショッキングになっています。その展開の早さだけでなく、旧アニメ版とは異なるキャラクターデザインや雰囲気には賛否がありますが、残酷描写への気合の入り方に限らず原作へのリスペクトは十分に感じられるはずです。
●『タコピーの原罪』
話題を呼んでいるWebアニメ『タコピーの原罪』の原作は2021年から2022年にかけて「少年ジャンプ+」で短期連載されていたタイザン5さんによるマンガで、かわいい絵柄に反しての残酷な物語が話題となりました。原作第1話では、小学4年生の女の子「久世しずか」が凄惨ないじめを受け続け絶望をした結果、首を吊って自殺をしてしまうという場面があり、アニメ1話の冒頭に「本作品には一部、命に関わるセンシティブな描写が含まれています」といったテロップが入るのも当然といえます。
アニメ版は原作のタッチを再現した作画も気合いが入っており、特に「子供のしずかの死体がぐったりしていて力なく倒れる」様は、かなり生々しいです。しずか役の上田麗奈さんの静かに絶望をしていくような感情表現や、いじめ加害者ながら自身の家庭環境も劣悪な「雲母坂まりな」役の小原好美さんの悪意を込めた演技、その悪意を理解できない異星人「タコピー」役の間宮くるみさんの純粋さでいっぱいの声も相まって、ずっと胸が締め付けられるような第1話でした。
また、映像作品ならではの演出でうなったのは、2話のラストでしずかが恐ろしい事態を目の前にして「魔法みたい!」と心から喜ぶ場面で、ヴィヴァルディの「四季」の「春」という有名クラシック音楽が使われていることです。子供がモラルを理解しないまま、残酷な出来事を喜んでしまうという悲劇を、これ以上なく表現していました。
『タコピーの原罪』は、海外でも評判となり、オンラインデータベース「IMDb」ではすべてのアニメ作品のなかでもトップクラスとなる10点満点中9.2点のハイスコアとなっています。地上波放送はされていませんが、今期最注目の作品といえるでしょう。
(ヒナタカ)