「せめて戦闘中に」「いまだに理由分からん」 思わぬキャラの死が衝撃だったスーパー戦隊作品
半世紀続いた「スーパー戦隊」シリーズが、現在放送中の『ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー』でついに最終作を迎えると発表され、長年のファンから別れを惜しむ声があがっています。シリーズを振り返ると、正義を貫く物語のなかで、ヒーローが命を落とす意外な展開も度々描かれてきました。
「スーパー戦隊」歴代キャラの衝撃的な殉職回を振り返る

50年続いた「スーパー戦隊」シリーズが、現在放送中の『ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー』をもって幕を下ろし、後番組として「令和版宇宙刑事ギャバン」が放送されるという報道が出て以降、国民的コンテンツの終幕にファンからは悲しみの声が相次いでいます。SNSでは各作品を振り返るつぶやきが多く、それぞれの思い出を語っていました。
一口にスーパー戦隊と言ってもさまざまな毛色の作品があり、長い歴史を振り返ると重要キャラが死亡するという驚きの展開を取り入れた作品もあります。特に衝撃だった例を振り返ります。
●急遽、2代目登場もまさかの死?
1975年に放送された、記念すべきシリーズ1作目『秘密戦隊ゴレンジャー』では、途中で正義感が強く勇敢な「キレンジャー」に2代目が登場し、戦死するという珍しい展開が描かれました。
初代キレンジャーの「大岩大太」は、怪力自慢の九州男児でカレーライスが大好物という、子供からも人気のあるキャラクターです。しかし第55話で突然、大岩が秘密組織「イーグル」の九州支部へ教官として栄転することが決まり、新たに「熊野大五郎」がキレンジャーを務めることになります。
熊野は、恵まれた体格を生かした相撲技を武器に戦うスタイルで活躍していました。しかし、13回目の登場となる第67話「真っ赤な特攻!! キレンジャー夕陽に死す」で、仮面怪人「カンキリ仮面」の攻撃を受けて死亡してしまいます。
その後は初代キレンジャーの大岩が復帰し、ファンの間ではいまも「2代目キレンジャーの死の謎」として語り継がれています。
なお、初代キレンジャー途中離脱の理由については、大岩役である畠山麦さんのスケジュールや契約が関係しているのではないかという説もあるようです。当時の子供たちからは困惑の声も多くあがり、シリーズ第1作目ながら非常にインパクトの強い展開となりました。
●型破りなキャラは死に様も少し変わっていた
1991年に放送されたシリーズ15作目『鳥人戦隊ジェットマン』では、「ブラックコンドル」に思わぬ悲劇が訪れます。
ブラックコンドルこと「結城凱」は、最終話「はばたけ! 鳥人よ」にて、「レッドホーク」の「天堂竜」と「ホワイトスワン」の「鹿鳴館香」の結婚式に向かう道中、ひったくり事件に遭遇しました。凱は犯人を追いかけ無事にカバンを取り戻しますが、逆上した犯人に腹部を刺され、致命傷を負ってしまいます。
それでも凱は結婚式に駆けつけふたりを祝福したのち、ベンチで一服しながら仲間たちに見守られ静かに息を引き取るのです。これまで敵である「次元獣」と激しい戦闘を繰り広げてきたにもかかわらず、戦闘時ではなく日常のなかで殉職するという展開は、視聴者に強い衝撃を与えました。
また、ギャンブル好きで喫煙者というブラックコンドルの型破りなキャラクターやチーム内の恋愛模様など、全体的に大人向けの要素が散りばめられており、シリーズのなかでも異彩を放つ作品として知られています。
●復讐に燃えた戦士も最期は英雄的な選択
海底に封印されていた敵「宇宙海賊バルバン」が復活し、「アース」の力を持つ戦士たちが銀河の平和を守るために戦う『星獣戦隊ギンガマン』は、1998年に放送されたシリーズ第22作です。
作中では、星を失った「黒騎士ブルブラック」が途中から登場し、作品を彩ります。ブルブラックは、バルバンたちに故郷を滅ぼされ、弟の「クランツ」も失った過去を持ち、復讐に燃えるキャラクターでした。そのため、ギンガマンたちとも「ギンガの光」を巡って対立する存在として描かれています。
そんなブルブラックは第25話「黒騎士の決意」にて、活火山を利用して地殻変動を起こし、地球もろともバルバンを倒そうと計画しました。しかしその直前、クランツの幻影に触れ、本来の戦士としての誓いを思い出します。
ブルブラックは改心し、自らを犠牲にして地球の破壊を食い止める道を選びました。その後、ブルブラックの意思を受け継ぎ、「ギンガレッド」の兄である「ヒュウガ」が2代目黒騎士として敵と戦う展開が描かれます。
その殉職には当時、多くの視聴者から悲しむ声があがりましたが、後にヒュウガが黒騎士としてギンガマンの仲間に加わる展開は好評でした。
(LUIS FIELD)
