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『ガンダム』一年戦争の撃墜王はアムロではない? 謎めいた連邦軍エースパイロットの軌跡

『機動戦士ガンダム』で展開された一年戦争では、ジオン・地球連邦の双方で多数のエース・パイロットが誕生しています。しかし地球連邦軍のトップエースは当然アムロ・レイかと思いきや、テネス・A・ユングという人物がアムロよりも多くの撃墜数を叩き出したとされています。果たしてテネスはどのようなパイロットだったのでしょうか?

アムロの撃墜数を上回るパイロットが存在

MS「ジム・スナイパーカスタム」は、地球連邦軍の「撃墜王」テネス・A・ユングが搭乗して戦果をあげた。画像は「MG 1/100 RGM-79SC ジム・スナイパーカスタム (テネス・A・ユング機)」(BANDAI SPIRITS)
MS「ジム・スナイパーカスタム」は、地球連邦軍の「撃墜王」テネス・A・ユングが搭乗して戦果をあげた。画像は「MG 1/100 RGM-79SC ジム・スナイパーカスタム (テネス・A・ユング機)」(BANDAI SPIRITS)

「エースパイロット」とは、第一次世界大戦から使用されている、多数の敵機を撃墜したパイロットに与えられる栄誉ある称号です。大戦の当初は10機以上を撃墜した航空機パイロットがエースとされていましたが、大戦終盤に参戦したアメリカは参戦期間が短いことを理由に5機以上の撃墜をエースの資格と定めました。以降、「5機撃墜」がエースの目安となっており、『機動戦士ガンダム』もそれにならっています。

 宇宙世紀0079年9月18日、スペース・コロニーのサイド7で初のモビルスーツ戦が行われ、アムロ・レイ操る「RX-78-2ガンダム」が「MS-06ザクII」を2機撃墜しました。そこから0080年1月1日に休戦協定が結ばれるまでの約2か月半が、一年戦争でモビルスーツ同士の戦いが繰り広げられた期間となります。

 最終的にアムロが撃墜したのは『機動戦士ガンダム戦略戦術大図鑑』(発行:バンダイ)によれば、モビルスーツ142機に艦船が9隻となっており、対MSエースだけではなく艦船(シップ)エースとしても十分な戦績をあげています。アムロたちが所属するホワイトベース隊が晒された攻撃は、それだけ凄まじいものだったということでしょう。

 しかし、地球連邦軍の公式記録では、アムロの撃墜数を上回るパイロットが存在しています。それがテネス・A・ユングです。モビルスーツの撃墜数は149機、艦船は3隻で、アムロを超える戦績をあげた地球連邦軍のトップエースとして記録されています。

 果たしてテネスとは何者なのか。資料によれば、テネスは自然豊かなキューバ島出身のパイロットで、当初は地球連邦空軍に所属し、空間戦闘機であるFF-4トリアーエズに搭乗していたとされています。

 宇宙世紀0079年1月3日の一年戦争開戦時には大西洋艦隊所属のヒマラヤ級空母「アパラチア」の艦載機部隊に属していました。コロニー落としにより発生した津波などの影響により地球連邦軍の海洋勢力が多大な打撃を受けるなか、大西洋は比較的軽微な被害で済んだためテネスも無事に生き残り、反撃の機を待ち望むこととなりました。

【画像】ガンダムでなくても「撃墜王」に? テネスが乗り継いだMSたち(6枚)

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