まだ覚えてる? ファミコン時代の「隠しコマンド」4選 ムフフな演出も…
時にゲームの攻略を助け、新たな楽しみを広げ、驚きを与えてくれる「裏技」。この存在が、当時のプレイヤーに大きな刺激を与えてくれました。そのなかでも、特定の動作を通して発動させる「隠しコマンド」は、今も忘れがたいものです。
ファミコン時代をさらに盛り上げた「隠しコマンド」の存在

ファミリーコンピュータの大ヒットを受けて、さまざまな文化やムーブメントが起こり、「裏技」もそのひとつでした。開発者が予期していなかったバグなども含みますが、意図的に盛り込まれたケースもあり、後者はコントローラで特定の動きを行う「コマンド入力」がトリガーになるものも多々あります。
インターネットがなかった当時、ゲーム情報の伝達といえば雑誌や攻略本、そして口コミがメインでした。今の状況と比べるとかなり限定的ですが、ゲーム少年たちの熱意は凄まじく、実に多くの「隠しコマンド」が話題となり広まっていきます。
各メーカーが競い合うように導入した一面もあった「隠しコマンド」。どんな入力を行うことで、如何なる効果が得られたのか。今回は、特に有名な「隠しコマンド」を紹介します。いくつ覚えているか、記憶と照らし合わせながらご覧ください。
●有名すぎる隠しコマンド「上上下下左右左右BA」
ファミコン史上、最も有名な「隠しコマンド」として挙がるのは、コナミが発売した『グラディウス』に盛り込まれた「上上下下左右左右BA」です。上下左右は、十字キーを各方向に入力。BAは、それぞれBボタンとAボタンを指しています。
プレイ中にポーズボタン(一時停止)を押し、このコマンドを入力した後にポーズを解除すると、自機がたちどころにパワーアップ。スピードアップ、ミサイル、オプション×2個、バリアを獲得した状態になり、初期段階と比べると雲泥の差を誇る高火力を得られます。ちなみに、フルパワーアップと表現する人もいますが、ショットは通常状態なので、ここにダブルかレーザーを加えた方がより強くなります。
当時高い人気を誇っていた『グラディウス』の攻略を大いに助けてくれることから、この「隠しコマンド」はたちまち知れ渡りました。その影響力は凄まじく、「コナミコマンド」という通称がついたほど。また、後のコナミ作品はもちろん、他社もこの「上上下下左右左右BA」を採用するほど注目されたコマンドです。
ちなみに『グラディウス』のコマンドは、この「上上下下左右左右BA」が有名すぎますが、ゲームオーバーの画面で「下上BABABABA」を入力し、同じステージから開始するコンティニュー技もありました。こちらを忘れている人は、意外と多いのでは。
●無敵コマンドといえば『ゼビウス』は外せない!
ファミコン時代のSTGといえば、『グラディウス』と並んで人気が高かった『ゼビウス』も印象的な1作です。どちらも元々はアーケードゲームで、ファミコンには移植という形で登場。しかし、当時はゲーム機の性能が乏しかったため完全移植はできず、アレンジや調整が入った上でのリリースでした。それでも『ゼビウス』や『グラディウス』が家で遊び放題というのはまるで夢のようで、多くのゲーム少年が歓喜したものです。
『ゼビウス』のコマンドはタイトル画面中に入力しますが、その内容は少々複雑。2P側のコントローラを使って、AボタンかBボタンを押しつつ、右9回、上2回、左2回、下9回を入力。すると、画面の右上に「00000000」と8桁のゼロが表示されます。
この数字は変更することができるので、「10000000」と入力してからリセットし、そこからゲームを開始すると、自機が絶対にやられない無敵状態になります。ちなみに0を1にする場所を変えると、難易度が上がったり自機が増えたりと、別の効果も獲得可能。組み合わせて使うこともできる、豪華なコマンドでした。